まえがき冒頭から「○子」の伏字!
ぶれない高田ワールド

「くだらない本ですので、気楽に楽しめます。たまには、肩の力を抜いて読んでみてはどうでしょう」
→肩だけでなく、アソコの力も抜いて読んでください。グフフ。

「日本経済を熱く語るダイヤモンド社が本書を出版し、『出版不況?ダイヤモンドだいじょうぶか?』と思ったが、本書のバカバカしさへのぶれない姿勢を感じ、さすがダイヤモンド社は一龍(原文ママ)の出版社だと評価を新たにした」
→ダイヤモンド社の社名は、小粒でも宝石のダイヤモンドのようにキラリと輝く存在になることを目指して命名されたそうです。ですから、「一龍の出版社」ではなく「一粒の出版社」なんです。知ってた?

 さすがは師範! 適当すぎるコメントにも味がありますね。そんなわけ(だからどんなわけ?)で、皆様、長らくお待たせしました。それでは最初に、高田師範による適当川柳の源流となった、記念碑的一首を披露しましょう。それはいきなり、本書のまえがき冒頭にあらわれます。

『ホステスに 名刺代わりに 〇子出し』(5ページ)

 なんと、のっけから伏字が使われているではありませんか。担当編集者による「過激すぎて巻頭を飾るには、そぐわないのではないかという判断から伏字とさせていただきました」との但し書きが付いていますが、しかし、本編では師範の表現のままに一切を隠すことなく記した川柳が出てくるのでご注目を。ちなみに、この一首に付けられた師範の解説は以下のとおりです。

 適当川柳の原点になった一首。彼女が「キャ~! 高田さん、大ファンなの~」って名刺をくれたんだ。名刺を持たないオレは、出せるものを出しといたよ。ちょっとだったけど。(70ページ)

 川柳は俳句と同様に、5・7・5という定型のリズムが基本ですが、季語や切れ字といった制約がありません。その分、作者の想いを自由に広げることができます。17音という唯一の制約のなかでいかに面白く伝えられるか。機知に富んだユーモアをたっぷりと取り入れた高田師範の名作品を口ずさみながら、しばし目くるめくような快楽の世界へと迷い込んでまいりましょう。