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スマートフォンの理想と現実

世界的なスマホ販売不振を経たサムスンの成熟

モバイルワールドコングレス2015レポート(上)

クロサカタツヤ [株式会社 企/株式会社TNC 代表]
【第65回】 2015年3月20日
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 気がつけば9ヵ月も更新が途絶えてしまった。

 猛烈な繁忙だったのだが、状況は改善したのかと問われれば、むしろ悪化の一途ではある。本稿掲載直前にも、「モバイルフォーラム2015」(主催:総務省・テレコムサービス協会)の壇上で、今後のMVNOビジネスについてパネルディスカッションに興じていた。

 ただ、その繁忙をくぐり抜けながら、改めて読者の皆様と問題意識を共有したいと感じる出来事も多かった。それこそMVNOもそうだが、iPhone6、個人情報保護法改正、4K/8K、東京五輪、IoT、アップルウォッチ…日本でも世界でも、いろいろなことが起きている。

 そこで、編集部と相談した結果、今後の本連載は神出鬼没の不定期連載を原則としつつ、もちろん大型のニュースが発表されるような時には適宜対応する、という形態を採らせていただきたく考えている。

 そんなわけで、お待ちいただいた読者の皆様にお詫びしつつ、寛大な心で連載再開を受け入れてくれたダイヤモンド・オンライン編集部に感謝しつつ、厚顔ぶりを発揮して、何事もなかったかのように連載を再開したい。

もはや「顔役」となった中国勢の存在感

 連載再開にあたって取り上げるのは、世界最大のモバイル分野の展示会「モバイルワールドコングレス」(以下MWC、今年の展示会を指す場合はMWC2015)である。本稿を含めて3回ほど、このレポートをお伝えしたい。まず今回は「MWCの雰囲気」をお伝えしよう。

 今年のMWCも、例年通りスペイン・バルセロナで、今年は3月2日から4日間開催された。昨年の本連載では、MWCの開催時期について、以下のように触れている。

〈ここ数年の傾向だが、MWCの開催時期が年を追うごとに後ろにずれている。来年のMWC2015はいよいよ3月上旬の開催となるとアナウンスされていた。最大の理由は、やはり中国。旧正月の大混乱が落ち着いてからでないと、MWCにまともな対応ができないという彼らのお国事情に、MWC側も最大限配慮しているのだろう。〉

空港の出口でファーウェイの招待客を待ち構える運転手たち Photo by Tatsuya Kurosaka

 状況はこの記述通りで、バルセロナ空港に到着するとまずお目にかかるのが、近年のMWCの「顔役」となったファーウェイのお出迎えである。

 日本でも徐々に知られるようになってきたファーウェイだが、端末に関してはグローバルではもはやアップルやサムスンに次ぐ勢力である。特に欧州ではもはやプレミアムブランドに近く、そのマーケティング戦略も「アップルやサムスンとのガチンコ勝負」を意識しているという。

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クロサカタツヤ[株式会社 企/株式会社TNC 代表]

1975年生まれ。慶應義塾大学・大学院(政策・メディア研究科)修了後、三菱総合研究所にて情報通信分野のコンサルティングや国内外の政策調査等に従事。その後2007年に独立し、現在は株式会社企(くわだて)代表として、通信・メディア産業の経営戦略立案や資本政策のアドバイザー業務を行う。


スマートフォンの理想と現実

2011年はスマートフォンの普及が本格化する年になる…。業界関係者の誰しもがそう予感していた矢先に発生した東日本大震災は、社会におけるケータイの位置づけを大きく変えた。しかし、スマートフォンの生産に影響が及びつつも、通信事業者各社はその普及を引き続き目指し、消費者もまたそれに呼応している。震災を受けて日本社会自体が変わらなければならない時に、スマホを含むケータイはどんな役割を果たしうるのか。ユーザー意識、端末開発、インフラ動向、ビジネスモデル等、様々な観点からその可能性と課題に迫る。

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