>>(上)より続く

 他の紙面審議会委員は、奥正之委員(三井住友ファイナンシャルグループ会長)は慰安婦問題の検証他を『編集担当の記事は自己弁護』と厳しく言い、斎藤美奈子委員(文芸評論家)も『わかりにくい検証記事』と言った。

 湯浅誠委員(法政大学現代福祉学部教授)も『さらけ出した自分への甘さ』と苦言を呈しているのに対し、中島センセイだけが「朝日の取り組みを評価する」などとおべっか……、もとい、お追従……、でもなく、理解を示すようなことを言い続けている。

 中島センセイは第五回『大佛次郎論壇賞』の受賞者なのだけど、これを主催しているのが朝日新聞社だからなのかな。自分に賞をくれた新聞社に厳しいことが言えないとか。本気で朝日新聞社を擁護していたらよっぽどのバカだけど。でも、中島センセイが朝日新聞社の御用学者であることに違いはない。

 慰安婦問題や本多勝一氏の著作を見てもわかるように、親中友韓と書いて「あさひしんぶん」と読んでもいいほどに朝日新聞は中国と韓国がお好きだ。その朝日新聞の二面には、不定期で『ひと』というコーナーが載る。小さな囲みで、文字数はおよそ六〇〇字弱。かつては吉田清治氏もこのコーナーで紹介された。

 この『ひと』コーナーは、ちょっと話題の人にスポットを当てているのだが、昨年あたりから、私にはどうにも取り上げられる人に「偏り」があるように感じられていた。

 気のせいかもしれないが、駐日韓国大使に就任した柳興洙氏、台湾で日本の弁当本を出版したチューシャンイー氏、残留孤児の映画を撮った山田火砂子氏、五度目のお遍路を歩いた韓国人・チェサンヒ氏、中国で抗日映画に出演する三浦研一氏、台湾の映画監督ウェイダーション氏……、といった面々が昨秋から年明けまでに取り上げられている。

「国家が作るウソを見破るのはいつの時代も簡単ではない。でも、それに従った開拓団が客観的には侵略者だったという事実は消せない。国家に尽くした日本国民は、加害者であり被害者だったのです」

 残留孤児の映画を撮った山田火砂子さんはこんなことを言っている。開拓団が侵略者という件はなかなか過激だ。

『米アカデミー賞の審査を待つのは「活下去」(生き続けろ)という短編。扮する隊長が中国の寒村に踏み込む。若い女性を根こそぎ拉致する。麻袋に身を潜めた少女だけは、なぜか見逃してしまう(中略)日本軍による収奪場面の連続は、反中意識を刺激しかねない。逆に、日本兵の良心という主題は中国内では相当にきわどい。批判を招くのはまちがいない(後略)』

 三浦さんが出演した映画の説明だ。必ずしも中韓万歳的な内容ではないにしろ、中韓に関わりのある人や、中国台湾韓国の人たちが多く紹介されることに私は首を傾げている。もっと取り上げられるべき「日本人」もいるんじゃないだろうかと。