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マイクロソフト首脳 独占インタビュー
「厳しい時だからこそR&D強化に意味がある」

ジャン-フィリップ・クルトワ上級副社長に聞く

【第13回】 2009年5月22日
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世界的な景気悪化でIT市場が縮小し、大手プレーヤーの足もとの業績も厳しさを増している。マイクロソフトも例外ではなく、先の第3四半期(2009年1-3月)は、1986年の上場以来の減収となった。しかし、多くの企業が身をすくめる中で、マイクロソフトはR&D費を増額し、新興国市場への資源投入も加速させるなど、眼下の危機に立ちすくむ様子はない。国際戦略担当プレジデントで、日本法人の樋口泰行社長の直属の上司でもあるジャン・フィリップ・クルトワ上級副社長に、主要国市場でのビジネスの現状と今後の見通し、そしてクラウドコンピューティングなど新分野での競争優位を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド・オンライン副編集長 麻生祐司)

Jean-Philippe Courtois
国際戦略担当プレジデント。米国とカナダを除く世界240カ国以上100拠点のセールス、マーケティングおよびサービス活動を行うマイクロソフトインターナショナルを統括する。1984年マイクロソフト入社。1994~1998年フランス法人のゼネラルマネージャー。2003年本社上級副社長就任、2005年から現職。ニースのグランゼコールである高等商業学校(CERAM)を卒業し、DECS(高等会計ディプロム)を取得。社内では「マイクロソフトで一番スーツが似合う男」といわれている。

―先の四半期は、上場以来の減収になるなど、マイクロソフトも世界的な景気後退の影響を強く受けている。今後の見通しは?

 (昨年9月のリーマンショックに端を発する)金融危機は、多くの国の経済に影響を及ぼし、しかも時が経つにつれて、そのインパクトは深まっている。四半期決算の際に、CEO(スティーブ・バルマー)が述べたとおり、われわれもこれほどの危機に対しては、免疫力を持っていない。

 振り返れば、過去20~25年にわたり、産業界は等しく3つの流れの恩恵を享受してきた。ひとつは、金融のレバレッジであり、もうひとつは、グローバリゼーション、そして三つ目はイノベーションだ。それゆえに、傷ついた経済をリセットするためには次の3つのことが必要だ。金融のディ・レバレッジ、グローバリゼーションの進展を止めないためのコンフィデンスの回復。そして、イノベーションの継続だ。

 質問に戻れば、当社もインパクトは感じているし、市場によっては短期的に事業環境がより厳しくなるところもあるかもしれない。実際、いくつかの新興国市場では、貿易の減少を受けて、IT投資も減る傾向にある。また、先進国市場に目を移しても、たとえば、私が拠点とする西欧(マイクロソフトインターナショナルの拠点はフランス)でも、失業率は上昇し消費は冷え込み、企業も設備投資をかなり減らしている。調査会社によれば、1月~3月の間にPC市場もサーバー市場も縮小している。IT業界も、金融危機の影響からは無縁ではいられないということだ。

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