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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

経営者にとって真摯さほど重要なものはない

上田惇生
【第182回】 2010年2月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
『現代の経営』[下]
ダイヤモンド社刊 1890円(税込)

 「経営管理者は、仕事ができればできるほど真摯さを求められる」(ドラッカー名著集『現代の経営』[下])

 好むと好まざるとにかかわらず、経営者は、共に働く人たちの範となることが求められる。さらには、社会を構成するあらゆる人たち、やがて社会の担い手となる若い人たちの範となることが求められる。なぜならば、現代社会を動かしている最も目立つ人たちが、組織で働く経営者であるからだ。

 もはや、代わるべき人たちが、ほかに十分いないからでもある。かつてのように、教師、医師、僧侶に任せればよいというわけにはいかない。

 社会の質を規定するものは、真摯さである。真摯さが欠落した社会は、社会たりえない。群集にすぎず、烏合の衆にすぎない。したがって、範となるべき人たちに最も求められるものが、真摯さだ。

 人は、仕事ができるほどまねをされる。まねをされるからこそ範となれる。ドラッカーは、経営者にとって絶対的に重要なものが、真摯さであると繰り返し説く。しかも、ドラッカーにいわせれば、企業で働く人すべてが経営者=経営管理者だ。こうして、新しい諸々の課題を前にした経営者たちの仕事ぶりが、経済と文明の行方を左右する。

 「実に新しい課題は、明日の経営管理者に対し、哲学をもってあらゆる行動と意思決定を行い、知識、能力、スキルだけでなく、ビジョン、勇気、責任、真摯さをもって人を導くことを要求する」(『現代の経営』[下])

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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