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弁護士・永沢徹 企業乱世を読み解く

ローソン・マツキヨ強者連合は
飽和・寡占化する市場を生き残れるのか?

永沢 徹 [弁護士]
【第70回】 2009年8月28日
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 今月24日、コンビニエンスストア2位のローソンとドラッグストア首位のマツモトキヨシが業務提携することを発表した。改正薬事法の施行を受け、セブン-イレブン・ジャパンを傘下に持つセブン&アイ・ホールディングスが調剤薬局大手のアインファーマシーズと資本・業務提携したが、業態の違う小売り同士が共同店舗の開発・出店にまで踏み込むのは初めてだ。そういう点で驚きはあるが、理にかなったとてもよい組み合わせだと考えている。

 というのも、今後の厳しい経営環境の中で双方が生き残っていくため、両社が最も必要としているものを互いに持ち合わせている相手との提携、といえるからだ。

積極的な企業提携によって
規模を拡大してきた2社

 両社共に、これまで多くの企業と資本・業務提携を多数行うことで、自らを補完し、成長・拡大してきた。

 ローソンは、「コンビニ王者」セブン-イレブンに対抗するため、多くの企業と資本・業務提携を行なってきた。もともとダイエーの子会社として誕生したが、1980年に24時間営業コンビニの先駆けであったサンチェーンを傘下に収めたのを皮切りに全国展開を進めて成長していった。2000年1月に三菱商事と資本・業務提携を結んだ。現在は三菱商事がローソン株の32.4%を持つ大株主となっている。02年12月には日本郵政公社(現日本郵政株式会社)と業務提携を発表した。ローソン店舗内の郵便ポストの設置や郵便局内での出店がなされ、昨年2月には総合的な提携関係を結んでいる。

 そして06年3月には、NTTドコモと資本・業務提携し、セブン-イレブンが行っている電子マネー・ナナコ(nanaco)に対抗するおサイフケータイサービス「iDTM(アイディ)」を全店に設置した。

 そのほか、生鮮コンビニをチェーン展開する「新鮮組」や「九九プラス」を買収し、生鮮品の取扱いや価格均一ショップのノウハウを取り入れるなど、非常に積極的な業務提携をしていることがわかる。

 一方のマツモトキヨシも、関東を中心にドラッグストアや調剤薬局をチェーン展開する「トウブドラッグ」と03年に、同じく「ぱぱす」と06年にそれぞれ資本・業務提携をしたのをはじめとして、中小のドラックストアチェーンの買収を繰り返すことによって、規模を拡大し、ドラックストアで首位の地位を築いてきた。

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永沢 徹 [弁護士]

1959年栃木県生まれ。東京大学法学部在学中に司法試験合格。卒業後の84年、弁護士登録。95年、永沢法律事務所(現永沢総合法律事務所)を設立。M&Aのエキスパートとして数多くの案件に関わる。著書は「大買収時代」(光文社)など多数。永沢総合法律事務所ホームページ


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