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限りなく透明に凜として生きる――「日本のマザー・テレサ」が明かす幸せの光
【第10回】 2015年4月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
佐藤初女 [福祉活動家、教育者]

震災時のおむすびが教えてくれた
「自己満足」と「奉仕」の違いとは?

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『森のイスキア』主宰・佐藤初女氏のところへは、女優・大竹しのぶさんや、総理大臣夫人・安倍昭恵さんなど数多くの有名人が「おむすび」を学びにくる。
また、全国から自殺寸前の人がやってきてそこで「食」をもてなされると活力を得て帰っていく。まさに「ふるさと」のような地が青森・岩木山麓にある『森のイスキア』だ。
1995年公開、龍村仁監督『地球交響曲<ガイアシンフォニー>第二番』でその活躍が世界中で注目された佐藤初女氏。海外からの講演依頼も多数。現在も精力的に講演活動中だ。
その初女さんが93歳の集大成書籍『限りなく透明に凜として生きる―「日本のマザー・テレサ」が明かす幸せの光―』を発刊(本記事巻末に購入者限定特典告知あり)。
東日本大震災を通じて「日本のマザー・テレサ」が考えた「自己満足」と「奉仕」の違いとは?

震災のとき、大きく働いた“おむすび”


佐藤初女(さとう・はつめ)1921年青森県生まれ。1992年、岩木山麓に『森のイスキア』を開く。病気や苦しみなど、様々な悩みを抱える人々の心に耳を傾け、「日本のマザー・テレサ」とも呼ばれる。1995年に公開された龍村仁監督の映画『地球交響曲<ガイアシンフォニー>第二番』で活動が全世界で紹介され、国内外でも精力的に講演会を行う。アメリカ国際ソロプチミスト協会賞 国際ソロプチミスト女性ボランティア賞、第48回東奥賞受賞。2013年11月の「世界の平和を祈る祭典 in 日本平」でキリスト教代表で登壇。チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ法王と初対面。その際、おむすびをふるまう。『おむすびの祈り』『朝一番のおいしいにおい』など著書多数。(撮影:岸圭子)

 東日本大震災から4年が経ちました。
 大震災が起きたときは、わたしもどうしましょうというぐらいショックを受け、あくせく一日をすごしてきたのが、いったん先が止まったような気がしました。

 弘前の被害は被災とも言えないような小さいものでしたが、20日間、停電と断水が続きました。
 今思い出すのは、震災のあとしばらくは一日が長く感じられたということ。あの人はどうだろうと思っても、こちらから発信することはできません。先が止まったような、道がなくなったような空白の雰囲気に閉ざされました。
 前に進もうと思うところに高いフェンスがあって止められたような感じでした。

 しばらくすると、ぼちぼち周りからいろいろな情報が入ってきて、消息も身近に聞けるようになりました。
 多くの人が被災に遭っているけれど、どうすればいいんだろうという相談も出てきました。

 被災を受けている人の気持ちに沿うのがいちばんだけど、そこまでの自信も持てないでしょうから、今しばらくは状況を見て、それで判断したらどうでしょうか、とアドバイスしました。

 あるとき、実際に被災した人から話を聞くことがありました。
 そうしたら、こういう苦しみを乗り越えるには「食」ですよって。
 食、それもおむすびを食べたときに大変力強くなって落ち着きましたとお話しされました。

おむすびというのは何か大きな力をわたしたちに与えてくれるのだと、この震災でまたまた確信を持ちました。

 今もなお被害を受けた土地については思いやられますが、これは事実として否めないことですので、この事実を受け止めて、今の状態が少しでもよくなりますように、と祈るような気持ちで今日まで続いています。

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佐藤初女 [福祉活動家、教育者]

1921年青森県生まれ。
青森技芸学院(現・青森明の星中学・高等学校)卒業。
小学校教員を経て、1979年より弘前染色工房を主宰。
老人ホームの後援会や弘前カトリック教会での奉仕活動を母体に、1983年、自宅を開放して『弘前イスキア』を開設。
1992年には岩木山麓に『森のイスキア』を開く。
助けを求めるすべての人を無条件に受け入れ、食事と生活をともにする。
病気や苦しみなど、様々な悩みを抱える人々の心に耳を傾け、「日本のマザー・テレサ」とも呼ばれる。
1995年に公開された龍村仁監督の映画『地球交響曲<ガイアシンフォニー>第二番』で活動が全世界で紹介され、
シンガポール、ベルギーほか国内外でも精力的に講演会を行う。
日本各地で「おむすび講習会」を開くとすぐ満員になる盛況ぶり。
アメリカ国際ソロプチミスト協会賞 国際ソロプチミスト女性ボランティア賞、第48回東奥賞受賞。
2013年11月の「世界の平和を祈る祭典 in 日本平」でキリスト教代表で登壇。
チベット仏教最高指導者のダライ・ラマ法王と初対面。その際、おむすびをふるまう。
『おむすびの祈り』『いのちの森の台所』(以上、集英社)、『朝一番のおいしいにおい』(女子パウロ会)、『愛蔵版 初女さんのお料理』(主婦の友社)、『「いのち」を養う食』(講談社)など著書多数。


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93歳の「日本のマザー・テレサ」がこの20年ずっと温め、最も伝えたかったテーマが「限りなく透明に凜として生きる」。雪深い岩木山麓にある『森のイスキア』の窓外に美しく光る葉は一枚一枚が透明だ。ひと粒、ひと声、ひと手間をていねいに。“今を生きる”と幸福の種が芽吹く。揺れる心をおだやかに整える気づき。年初来続く事件の数々……今こそ「限りなく透明な生き方」を分かち合う必要があるのでは?

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