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日本に謝罪を求め続ける韓国はベトナム戦争で何をしたか?(下)

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第112回】 2015年4月25日
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>>(上)より続く

 山口氏が片っ端からコピーした資料には、強姦、暴行、窃盗、傷害、軍需物資の不正取得など、おびただしい数の韓国兵の犯罪がさまざまなかたちで記録されていたとのことだ。アメリカ連邦議会下院の外交委員会では、一九七〇年、韓国軍による虐殺行為を追及する特別調査チームまでつくられたという。

 そして、サイゴン(現ホーチミン市)のアメリカ軍司令部から韓国軍司令部に送られた書簡に、とんでもない事実が記されていた。不正な通貨を用いて米軍の軍需物資が大量に横流しされていると指摘した文書には、一連の犯罪のひとつとして、サイゴンの中心部に置かれていた「The Turkish Bath」なる施設についても言及していた。

 施設は文字どおり「トルコ風呂」と訳されるが、書簡には、このトルコ風呂で「売春行為が行なわれ、ベトナム人女性が働かされている」との記述もあった。そして米軍とベトナム通関当局が共同で家宅捜索を行なった結果が次のように記されていた。

『この施設は、韓国軍による、韓国兵専用の慰安所(Welfare Center)である』

 資料の中には、韓国兵の福利厚生を担当する特務部次長(韓国軍大佐)の署名入りの書類もあり、その書類には「韓国軍による韓国兵専用の慰安所である」と記されてもいた。山口氏は、当時を知る人たちへの取材を試みる。

 「『トルコ風呂』は、当時サイゴンにいた人のあいだでは『射精パーラー』と呼ばれていました。若いベトナム人女性から性的サービスを受けることができたからです」

 別の米軍OBはこう証言する。

 「トルコ風呂で働いているのはほとんどが二〇歳未満の農村部出身の少女だった。一六歳だと語る人もいたし、もっと若く見える女の子もいた。素朴で華奢な少女たちに夢中になる兵士も多く、彼らは周りからYellow Fever(黄熱病)と揶揄されていた」

 米海兵隊の歩兵部隊長としてベトナムを知るOBも、こう証言した。

 「米司令官が指摘している韓国軍の慰安所とは、韓国軍の兵士に奉仕するための大きな性的施設です。韓国兵士にセックスを提供するための施設です。それ以外の何ものでもありません」

 サイゴン市内の別の場所には、ここよりさらに大きな慰安所が設けられていたとのことだ。施設は内部が多くのブロックに分かれていて、一区画に二〇人前後のベトナム人女性が働かされていたという。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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