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デジタル流行通信 戸田覚

ネットブックに肉薄する安さで高性能!
ついに始まった「モバイルノートの逆襲」

戸田 覚 [ビジネス書作家]
【第77回】 2009年5月25日
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エムエスアイコンピュータージャパンの「X340」は、極薄で大画面液晶を搭載、しかも低価格で高性能と、ネットブックに負けない付加価値を実現。

 エムエスアイコンピュータージャパンの「Xシリーズ」から、驚くべきモバイルノートが誕生した。最厚部でも20ミリを切る極薄のボディで、約1.3キロの軽さ、かつ液晶は13型と、モバイルノートとしては大画面だ。

 バッテリー駆動がカタログ値で約3.5時間と長くないのが欠点だが、それにしてもよくできている。

 驚くべきが価格で、上位モデルの「X340 Super」が9万9800円、スペックが若干劣る下位モデルが8万4800円だ。HPからも安価なモバイルノートが登場しており、これらいわゆるネットブックではない、本格モバイルノートが、ついに価格勝負に入りそうな様相を呈しているのだ。

 そもそもネットブックには、いくつかの制約があって、CPUやハードディスクの容量などが決まっている。だから、ほとんど同じスペックの小型ノートばかりが、店頭に並んでいるのだ。

 今回取り上げたのは、本格モバイルノートなので、ネットブックが抱えるような制約は、当てはまらない。もちろんCPUは、ネットブック向けのAtomではなく「Core 2 Solo」を採用している。

 昨今、ネットブックが市場の2割を占めるほど売れに売れた結果、大きな影響を受けているのが本格モバイルノートだ。メーカーにヒアリングすると、「台数は落ちていない。ネットブックは別の市場で売れている」という声も聞かれる。

 だが、現実的に価格は大幅に下落しているから、影響は少なくない。たとえば、人気モバイルノートの「Let's note」シリーズも、実売価格は以前に比べるとかなり値下げされるようになっている。

 モバイルノートが高いのは、当然ながら生産コストが高いからだ。ボディには軽量のマグネシウムやカーボンを使い、「1グラムでも軽く、1ミリでも薄く作って行こう」と、メーカー各社は苦心を重ねている。

 また、持ち歩くことから堅牢性に力を入れ、落下テストなどにこだわるメーカーもある。もちろん、CPUやバッテリーなどのパーツも高価だ。

 僕は、過去何台となく本格モバイルノートを購入しているが、素晴らしい製品ばかりだ。1キロ程度の軽さで実質5時間以上バッテリー駆動する「dynabook SS RX2」は、とても実用性が高い。

 また、ラフに持ち歩いてもほとんど故障がないLet's noteシリーズも高く評価している。

 ところが、これらの本格モバイルノートの実売価格は20万円台半ばとネットブックよりも割高で、かなり買いづらい。

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戸田 覚[ビジネス書作家]

1963年東京生まれ。ビジネス書作家、コンサルタント。株式会社アバンギャルド、有限会社戸田覚事務所代表取締役。ハイテク、パソコン、成功する営業のコツ、新商品開発、新事業開発といったテーマを中心に、執筆、出版プロデュース、講演、コンサルティングに携わる。ビジネス誌、パソコン誌、情報関連雑誌をはじめとして多数の連載を抱える。
著書に『あのヒット商品のナマ企画書が見たい!』『プレゼンの極意を盗め!』(以上、ダイヤモンド社)、『すごい人のすごい企画書』(PHP研究所)、『仕事で使える!クラウド超入門』(青春出版社)、『LinkedIn人脈活用術』(東洋経済新報社)など多数がある。
著者ブログ:http://www.toda-j.com/weblog/
株式会社アバンギャルドHP:http://www.avant-garde.jp/


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