ですから極端に言えば、販路網を構築する方法は次の3つしかありません。

・ ディストリビューター活用
・ セールスレップ活用
・ メーカー(またはその販売子会社)からの直販

 海外販路網の構築は、この3つをどう組み合わせるか、が問題になります。もちろん、3つが混在するパターンもあり得ます。

 改めて、ディストリビューターとセールスレップについて詳しくみていきましょう。

ディストリビューターは価格が自由に決められる卸売業

 ディストリビューターはメーカーから製品を買います。いったん自分のモノとしてその製品を購入したのちに、それをエンドユーザーである顧客に再販します。このエンドユーザーはモノによって、一般個人かもしれないし企業かもしれません。

 メーカーの立場から言うと、ディストリビューターに製品を売って代金を回収した時点で、取引は終了します。「100万円の商品を売りました。代金を受け取りました。ありがとう」と、それだけです。その100万円で買った商品を、ディストリビューターが最終的に誰にいくらで売ったのかという情報はメーカーには入ってきません。

 仮になんらかのきっかけでメーカーからディストリビューターに売った価格の何倍も高い価格でエンドユーザーに販売していることが分かったとしても、それに対してメーカー側はディストリビューターにどうこう言える権利はもちません。一方で、メーカーにすると早期に売上がたつメリットがあると言えるでしょう。

 なお、ディストリビューターには独占ディストリビューターと非独占ディストリビューターがあります。その地域における独占販売権を、メーカーが与えるか与えないかの違いです。

 多くの場合、ディストリビューターは、その地域における営業努力が報われるように(自社が飛ばされないように)独占権を求めてきます。ただし、大きな国で独占ディストリビューターに長期間任せると、権利だけもらって販売努力をしないといったリスクがありますので注意しましょう。

 独占権を与えない場合は、非独占のディストリビューターということになるわけですが、この場合は特にディストリビューターとして任命せずに、発注があるたびに通常の売買契約を結ぶだけで大丈夫とも言えます。そういったかたちで、メーカーの知らない間に日本製品が輸出されていることもあります。