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本荘修二の実践講座! 社員を動かすウェブ

ガースナー、パルミサーノに受け継がれた
IBMイントラネットの知られざる大進化

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第6回】 2009年9月25日
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 情報システムは組織を映し出すと言われたことがあるが、IBMの場合には経営の変革と密接につながった社内コミュニケーションの進化を見ることができる。

 1997年の「e-ビジネス」提唱など、まさにIBMを変えたと言える名経営者ルー・ガースナーがCEOを務めた1993から2002年の間に、IBMはハードからサービス、ソフト中心のビジネスモデルへと転換した。

 2003年からCEOとなったサミュエル・パルミサーノはイノベーションを重視し、個人と組織の活性化を図っている。
 
 では、IBMの社内コミュニケーションは、こうした経営の変化の中で、どう進化してきたのだろうか。

●1996-1999年(ガースナー中期)
イントラネットの情報発信でコミュニケーションを強化

 ハードディスク・ドライブなど主にハードウェア事業を売却し、多くのソフト企業を買収したIBMは、買収企業からの転籍者など社歴の浅い従業員が増えた。

 しかし、それまでのIBMは、社内広報紙誌、ビデオ・メッセージ、部門内回覧など上意下達や、全体会議・部門会議といった従来型の社内コミュニケーションが主流だった。

 そこで、社内コミュニケーションの革新を進めるべく、トップダウンで動いた。e-ビジネスを提唱するIBM自らが、イントラネットによる情報発進を重視し、ついには紙の社内広報紙を廃止し、eメディアつまり電子的にオンラインで情報を伝える企業となったのである。

 社内広報用のウェブサイトを皮切りに、各部門が部門情報を発信するためのサイトをイントラネット上に設置し、社員は社内外のどこにいても迅速に情報にアクセスできるようになった。しかしその反面、イントラネット上に多様なサイトが乱立し、社員が自分に必要なサイトを探し出すのが困難と感じる状況も生じはじめた。

●2000-2006年(ガースナー後期~パルミサーノ初期)
「すべての情報をすべての社員へ」

 IBM社内では、各国各部門がバラバラにサイトを乱立し、混沌となったため、2000年からサイトを整理統合して情報流の整備を図った。デザインの統一、ガイドラインの徹底など、全社的なイントラネットのマネジメントが実施された。つまり、インターネット的に分散した自主自立的なものの集合体から、組織横断的なコーディネーションがされるようになったのである。

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本荘修二 [新事業コンサルタント]

多摩大学客員教授、早稲田大学学術博士(国際経営)。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK/セガ・グループ会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。500 Startups、NetService Ventures Groupほか日米企業のアドバイザーでもある。


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グループウェアに始まり、ナレッジマネジメント、最近ではEIP(企業内情報ポータル)と、話題の概念で語られ続けてきた社員向け情報システム。企業にとって永遠の課題である社内ウェブの理想的な作り方を、先進事例を紹介しながら探る。

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