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「2ヵ月でこの身体」を謳うライザップは危険なのか?(上)

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第118回】 2015年6月20日
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 ライザップと言えば「二ヵ月でこの身体」のCMですっかりお馴染みだ。

 だるだるに弛んだ身体がたった二ヵ月のトレーニングであら不思議。男女を問わず贅肉は落ち腹筋は割れ、見違えるような引き締まった肉体に大変身するというフィットネスジムのコマーシャルである。

 知られたところでは、元プロボクサーの赤井英和氏やSMAPの香取慎吾くんが肉体改造に取り組んで世間を驚かせたが、いま、ライザップの運営に綻びが生じ、その裂け目から胡散臭さがこぼれ落ちている。

 何が胡散臭いかと言うと、ライザップが広告で謳う「三〇日間全額返金保証」の文言だ。

 どうやら、これが嘘だったらしい……、というか、ライザップは「内容に納得がいただけない場合、全額を返金する」と言っておきながら、ジムの会則に「会社が承認した場合のみ」と条件をつけていたのである。

 ということは、だ。CMを見て私もあんな身体になりたいと思い、ライザップのフィットネスジムでトレーニングを始めたはいいが、何らかの理由……、たいがいは効果が表れないとか、トレーニングがキツイとかそのせいでヘルニアになったといった理由だろうが、退会しても、ライザップの「上の者」が認めなければ、入会金やトレーニング代金は返ってこないということだ。

 ひょっとして、これは詐欺なんじゃないのか?

 会社の承認が必要なのに「全額返金保証」と謳うのは利用者に誤解を招きかねず、景品表示法および特定商取引法に違反する疑いがある――、として、神戸市のNPO法人『ひょうご消費者ネット』が先月十八日、ライザップに該当部分の文言を削除するよう申し入れた。

 「会社の一存で恣意的に決められることも考えられ、確実な返金を意味する『保証』とは矛盾する」

 ひょうご消費者ネットはこう言う。ご尤もである。

 「素直に読めば『三〇日間、試しに契約してみようかな』という強い誘引の文句になっている。会則を見るといくつもの条件があり、『全額返金保証』は不適切。自主的に見直してもらいたい」

 と言ったのは、ひょうご消費者ネット理事の辰巳裕規弁護士だ。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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