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消費に欲張りな最後の世代を狙え!――シニアビジネスの新しい主役Hanako女性
【第3回】 2015年6月26日
著者・コラム紹介バックナンバー
吉水由美子 [伊藤忠ファッションシステム㈱],小原直花 [伊藤忠ファッションシステム㈱]

Hanako世代女性を攻略するには?

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いつまでも女性として輝きたい人を主役(ヒロイン)に

 従来のシニア女性、例えば団塊世代女性は、「妻・主婦・母という役割を担う自分」として生きてきました。対してHanako世代女性は、「いつまでも一人の女性として輝く自分」でありたいし、その自分像を周囲から認められ賞賛されたいのです。妻・主婦・母の役割は、自分の一側面に過ぎません。子育てが終了し仕事もリタイアするこれからは、時間もお金も自分が輝くために使いたいと思っています。

 なので、もう「○○ちゃんママ」と呼ばれたくないのが、ホンネです。早い人はすでに孫がいますが、孫の世話に利用されるというよりは、子どもや孫が本来なら主役のイベント、例えばお宮参りや七五三であっても、自分が主役になりたいくらいです。

 そして夫からも再び女性として見直されたいので、結婚記念日や誕生日のサプライズプレゼントも、大歓迎です。きっとドラマや映画の主人公のように、大袈裟に喜んで見せることでしょう(主演女優ですから)。

 また、従来男性が購入決定権を持つと考えられているカテゴリー、例えばクルマが典型例ですが、Hanako世代女性は意思決定プロセスに積極的に関与します。ディーラーを訪れた当該世代女性が、営業マンが自動ドアを夫が通る時は足で開けて迎えてくれたのに、自分が通ろうとしたらすでに背中を向けていた……と怒っていました。

 もちろんそのディーラーから、クルマは購入されませんでした。女だからといって舐めてはいけない、一人の女性として尊重せよ、ということです。

攻略視点1:Hanako女性が輝き続ける方向性は、日常生活のアップグレード

 “この先”シニアのHanako世代女性は経験主義者・リアリストゆえ、日常生活を自分らしくアップグレードすることを目指します。“今どき”シニアが、非日常(海外旅行や孫がらみのイベント)にお金を使うのとは対照的なので、注意が必要です。日常生活を彩るカテゴリーとして、ファッション、美容、趣味の3分野には、5年後もきっと興味・関心を持ち続けるでしょう。

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吉水由美子 [伊藤忠ファッションシステム㈱]

(よしみず・ゆみこ)伊藤忠ファッションシステム㈱ マーケティング開発グループ マーケティングクリエイティブディレクター。1982年立教大学卒業、Hanako世代。(株)日本デザインセンター、(株)アサツーディ・ケイなどを経て、2000年伊藤忠ファッションシステム(株)入社。入社後は、「ハナコジュニア」「ニュービッグファミリー」「この先シニア」など異業種マルチクライアントの共同調査&研究プロジェクトや、消費者のインサイト・価値観を探索する調査、トレンド研究、それらから発想したワークショップで、商品開発やブランドの価値規定を行っている。農林水産省やJAFCAなどの委員を歴任。

小原直花 [伊藤忠ファッションシステム㈱]

(おはら・なおか)伊藤忠ファッションシステム㈱ ナレッジ室 室長。1992年伊藤忠ファッションシステム㈱に入社、ばなな世代。「生活者目線で消費動向を捉える」を軸とし、“世代”“ファッション”“生活者の気分”を切り口に価値観やライフスタイルを分析している。会員制マーケティング組織「Fashion Aspect Club」の編集企画・運営を担当。昨今は「LINE世代」「この先シニア」「プレバブル世代 vs ポストバブル世代の消費意識差」などがリサーチテーマ。主に日経新聞、日経消費インサイトなどに寄稿。


消費に欲張りな最後の世代を狙え!――シニアビジネスの新しい主役Hanako女性

かつてバブル景気を謳歌したHanako世代も、今や定年が視野に入ってきた。世代トップの1959年生まれが、東京オリンピックが開かれる2020年には61歳になり、シニア市場に登場してくる“この先シニア”である。住宅ローンや子どもの教育費から解放されつつある今、しばらく我慢していた自分のための消費を再び始めようとしている。

「消費に欲張りな最後の世代を狙え!――シニアビジネスの新しい主役Hanako女性」

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