攻略視点2:Hanako女性が輝くステージをつくる

 Hanako世代女性は輝いている私を自認し自己満足するだけでなく、周囲にそれを認めてもらうことが重要です。つまり自分を見てくれる周囲の人が存在すること、自分が主役として立てるステージがあることが必要なのです。

 そういった意味で5年後も、コミュニティ、家族、お出かけの3つは、彼女たちにとって自分が輝くステージです。

〈人間関係を広げるコミュニティ〉

 60代になったHanako世代にとって、これまで属していたコミュニティはいったんリセットされ、気が合う人や趣味嗜好が似ている人とのコンフォタブルな関係だけが続いていくと想定されます。Hanako女性は、同世代女性との同志感覚や連帯感が強いのも特徴です。

 Hanako女性のコミュニティをビジネス化するには、(1)インフラの整備、(2)集いの目的・モチベーションの明確化、(3)趣味嗜好やテーストがある程度同じであることの保証、が必要です。詳しくは本書をご覧いただければと思います。

〈夫婦関係の再構築〉

 子どもを介したパパママとして夫婦関係を維持してきたファミリーも、仕事をしている間は独立独歩夫婦だったDINKSも、各々子どもと仕事がなくなってからは、あらためて夫婦二人で向き合うことになります。

 夫であるHanako世代男性は、“これまで”シニアのような「ぬれ落ち葉」や「ワシも族」にはならないと想定されますが、いずれにせよ新たに妻に歩み寄る状況や、そこから生まれるカップルアゲイン消費の題材(家のリフォーム・クルマの買い替えなど)は、サービスを含めてさまざま考えられます。

〈お出かけサポート〉

 若く見えるファッションやメークは外に出て人に見てもらわなければ、がんばった甲斐がありません。多彩な趣味、属する多くのコミュニティがあれば、必然的に外出頻度は高くなります。Hanako世代女性は、2020年もお出かけに積極的でしょう。心置きなく出かけるために、あるいはお出かけそのものを快適に楽しくするために、必要なモノ・コトはたくさんあります。

 まず、家をあけるためには、家事の省力化や外部化は必要でしょう。快適お出かけサポートという意味では、小容量ペットボトルの飲料や、外出先でも情報検索が容易でその目的地にたどり着きやすいスマホ、日焼け止めなどUV対策……さまざまに考えられます。