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6月29日 17時14分
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ギリシャ情勢の行方と金融市場への影響は? - 世界経済のトレンド丸解り!今週の注目レポート

 「部長、おはようございます!」
「槙原君、おはよう。今週のポイントは?」
「今週は支援協議が決裂するなかでギリシャ情勢の行方と世界の金融市場への影響が注目ですね!」

 「経済規模で日本を抜いて世界2位の中国の緊急金融緩和よりも、世界45位のギリシャのデフォルトリスクの方が市場への影響が大きいというのは、どういうことかね」

 「金融面でいかに外の世界と繋がっているかが大事みたいです!大きければいいってものでもないんですよ、部長!寅さんも『目方で男が売れるならこんな苦労もかけまいに』と歌ってたじゃないですか!」

 「・・・新人とは思えないネタと含蓄あるコメントだな。ただ、ギリシャについてはユーロ圏の他国への波及を抑制する安全網も整備されてきたから、売られた局面は押し目買いのチャンスかもしれんぞ」

 「さすが部長!オシメのサイズと銘柄を教えて下さい!」

 「・・・それは違うオシメで、私や私の子供とは無関係だ。オツムは大丈夫か!」

 「オムツ、とかけましたね笑。因みに今日のルミのランチは、オムレツです!」

詳細は以下をご覧ください。

今週の注目レポート・重要ニュース

【1.米国】

先週の米国市場は下落しました。ギリシャの金融支援協議が進展するとの期待で上昇して始まったダウ平均ですが、ユーロ圏財務相会合で債権団がギリシャに改革案の大幅な見直しを求め結論が先送りとなったことで24日には1%近い大幅な下げとなりました。週末は好決算のナイキ(NKE)が大幅高となったこともあって反発となったものの、ダウ平均は週間で70ドル近い下げとなっています。ナスダック総合株価指数も週間では36ポイントの下落となりましたが、22日、23日には連日で史上最高値を更新する場面もありました。

1-1.住宅関連指標

22日に発表された5月の米中古住宅販売は年率換算で前月比5.1%増の535万戸と2カ月ぶりのプラスとなり、2009年11月以来5年半ぶりの高水準で市場予想も上回りました。また、23日発表の5月の米新築住宅販売戸数は、年率換算で前月比2.2%増の54万6千戸と2カ月連続で増加し2008年2月以来7年3カ月ぶりの高水準となり、中古住宅販売とあわせて住宅市場の力強い回復を確認する格好となりました。今週は29日に5月の米仮契約住宅販売指数が、30日に4月の米S&Pケース・シラー住宅価格指数が発表されます。

1-2.米耐久財受注

23日に発表された5月の米耐久財受注は前月比1.8%減と2カ月連続のマイナスとなり市場予想以上の落ち込みとなりました。しかし、民間設備投資の先行指標とされる非国防資本財から航空機を除いた耐久財コア受注は0.4%増と下方修正された前月の0.3%減からプラスに転じています。

1-3.米GDP確定値

24日発表の2015年1-3月期の実質国内総生産(GDP)確定値は年率換算で前期比0.2%減となり、0.7%減だった改定値から0.5%ポイント上方修正されました。GDPの約7割を占める個人消費が2.1%増と改定値から0.3ポイント上方修正されたほか、設備投資のマイナス幅も縮小しました。

1-4.米個人消費支出

25日に発表された5月の米個人消費支出(PCE)は前月比0.9%増と4カ月連続でのプラスとなって2009年8月以来5年9カ月ぶりの高い伸びとなり市場予想を上回りました。一方で連邦準備制度理事会(FRB)が重視する米コアPCEデフレータは前年同月比1.2%の上昇に止まり、FRBの目標を大きく下回っています。

1-5.米ISM製造業景況感指数

7月1日に6月のISM製造業景況感指数が発表されます。5月は6カ月ぶりに改善に転じました。今回も小幅な上昇が見込まれていますが、市場の予想通りに改善傾向が続くのかが注目されます。

1-6.米雇用統計

今週は金曜日が独立記念日の前日で休日となるため7月2日に6月の米雇用統計が発表されます。5月の非農業部門雇用者数は28.0万人増と市場予想の22.6万人増を大きく上回って前月から伸びが加速しました。また、平均時間あたり賃金も24.96ドルで前年比2.3%の上昇と2009年11月以来約5年半振りの高い上昇率となり、質量の両面で良好な結果となりました。6月の連邦公開市場委員会(FOMC)では参加メンバーの利上げ開始時期の見方が分かれる格好となりましたが、今回の雇用統計も利上げ開始時期やその後の利上げペースなど今後のFRBの金融政策を占ううえで注目されます。

【2.欧州】

先週の欧州の主要株価指数はギリシャの金融支援協議が進展するとの期待で週初に大きく上昇したことで反発となりました。週間でドイツのDAX指数が4%高となったほか、フランスのCAC指数も5%高となっています。しかし、ギリシャが週末に欧州連合側の財政改革案を受け入れるかどうかの国民投票を7月5日に行うと決める一方で、6月27日のユーロ圏財務相会合で支援延長を6月30日で打ち切ると決め支援協議が決裂したことから、IMFへの返済期限が6月末に迫るなかギリシャがデフォルトに陥る可能性が高まっています。

ユーロ/ドルは、ギリシャ支援問題に関する合意期待が高まり、ドイツ10年債利回りも上昇したにも拘らず、市場の懸念の後退が米中長期債利回りの上昇とドル高に繋がった面の方が大きかったことから、23日にかけて大きく下落し、一時1.1135ドルの安値をつけました。その後は、25-26日のEU首脳会合に向けてギリシャ政府と債権者側の間の溝があまり埋まっておらず週内の合意の可能性が後退したにも拘らず、1.12ドル丁度を挟んだ狭いレンジでの小動きとなりました。

2-1.ユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)

23日に発表されたユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.5で前月の52.2から上昇し、市場予想を上回って約1年ぶりの高水準となりました

2-2.ユーロ圏消費者物価指数

30日に6 月のユーロ圏消費者物価指数が発表されます。4月は前年同月比変わらずとなり5ヵ月振りにマイナス圏を脱し、5月は0.3%上昇とプラス圏へ浮上して市場予想を上回る伸びとなりました。こうした消費者物価の回復がドイツなどの長期金利上昇のきっかけとなっただけに今回も注目されます。

【3.日本】

先週の日本市場は上昇しました。ギリシャの金融支援協議が進展するとの期待から大きく上げて始まった日経平均は24日に2000年4月のITバブルでの高値(20,833円)を上回り、取引時間中に20,900円台を付ける場面もありました。週後半はギリシャの金融支援の行方が不透明となったことで続落となりましたが、日経平均は週間で530円余り上昇しました。

ドル/円は、6月10日の黒田総裁発言後のレンジ内での推移が続きましたが、どちらかというとギリシャ支援合意への期待感の高まりを受けた米中長期債利回りの上昇を背景に強含みとなりました。週初は122円台半ばでスタートしましたが、その後、ギリシャ支援問題で合意への期待が高まり、リスクオフの後退から米中長期債利回りが持ち直し、それに伴ってドル/円も強含み一時124.45円へ続伸しました。しかし、ギリシャ支援に関して週内の合意が困難との見方が強まると123円台へ反落しました。

ユーロ/円は、23日にかけてユーロ/ドルの下落につれて、140円丁度近辺から138円台半ばへ下落しました。その後139円台を回復する局面も見られましたが、ギリシャ支援合意への期待感の後退を受けたドル/円の反落につれたかたちで軟化し、25日には一時137.67円の安値をつけました。

3-1.消費者物価指数

26日に発表された5月の消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除くコア指数が前年同月比0.1%上昇し、横ばいとみていた市場予想を上回りました。消費増税の影響を除くと横ばいだった4月からもわずかに上振れています。

3-2.日銀短観

7月1日に6月調査の日銀短観が発表されます。3月の日銀短観で大企業・製造業のDIは改善予想に対して横ばいにとどまりました。今回は横ばいが見込まれていますが、先行きは改善の予想となっています。また、4-6月期の法人企業景気予測調査で2015年度の設備投資計画が上方修正されたことから短観でも設備投資計画の上方修正が期待されています。

3-3.小売り決算

小売りを中心とした2月期決算企業の第1四半期(3-5月期)決算発表が徐々に本格化します。今週は29日にニトリホールディングス(9843)が、7月2日にファミリーマート(8028)が決算発表を予定しています。

【4.中国】

先週の上海市場は大きく下落しました。休場明けの上海市場はIPOによる凍結資金が解除され需給悪化懸念が後退したこともあって反発して始まりましたが、週後半は追加の金融緩和期待が後退したことなどから大きく下げる展開となりました。週末に7%を超える下げとなった上海総合指数は週間で6%余りの下落となりました。このように先々週に続き先週も中国株が大きく下げるなか、中国人民銀行は相場下支えを目的として、週末27日に貸し出しと預金の基準金利を28日から0.25%引き下げ、預金準備率も引き下げる追加金融緩和に踏み切っています。

4-1. 中国製造業PMI

23日発表の6月のHSBC中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は49.6となり景気判断の分かれ目となる50を4カ月連続で下回りましたが、5月の確報値49.2から上昇し市場予想も上回りました。7月1日には政府機関が発表する中国製造業PMIが予定されていますが、こちらは引き続き50を上回って小幅な改善が期待されています。

グローバル・マクロ・ビュー(世界経済の基本観)

  1. 日本前回から変更なし
    日銀は2%のインフレ目標達成時期を16年度前半へ後ずれさせつつも、景気やインフレに関する強気姿勢を維持しており、目先の追加緩和を示唆していません。更に、黒田総裁が6月10日にこれ以上の円安は考えにくいと発言したことで、円安をもたらす追加緩和を計画していないことも示唆されています。
  2. 米国(前回から変更なし)
    6月18-19日に開催されたFOMCでは、冬場の減速からの回復が確認され、FOMC参加者の2015年末のフェデラルファンド金利予測(中央値)が0.625%で維持され、年内の利上げ開始見通しを強める結果となりました。もっとも、2016、17年のフェデラルファンド金利予測は小幅下方修正されたことから、先行きの利上げペースがより緩やかになるとの見方が示されました。利上げ開始時期を巡っては、9月との見方が多いですが、今後の経済指標発表を受けて思惑が振れる状況が続くと考えられます。
  3. 欧州(追加緩和リスクがやや高まる)
    ギリシャがEUが提示する改革案について7月5日に国民投票を実施して国民の真意を問うかたちとしたことから、6月末の対IMF債務のデフォルトの可能性が高まり、また6月29日から7月6日までの銀行休業が決定されるなど一部資本規制が導入されました。ギリシャのデフォルトやユーロ圏離脱のリスクが高まる中、市場の混乱を最小限に抑えるために、ECBが量的緩和を前倒し実施するとの観測が市場では徐々に高まっています。
  4. 新興国(景気・株価動向次第では更なる追加緩和も)
    中国では景気減速が続く中、上海総合株価指数が6月12日にピークをつけてから20%下落したことを受けて、中国人民銀行は週末27日に政策金利と預金準備率の引き下げを決定しました。今後の景気・株価動向次第では、更なる緩和措置が取られる可能性があります。

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