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金融市場異論百出

利上げ迫る米国で体感した
賃金上昇と格差問題のはざま

加藤 出 [東短リサーチ代表取締役社長]
2015年7月8日
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米利上げのトリガーの一つといわれる賃金上昇。米外食マクドナルドなど米国の大手チェーンは時給を最低賃金から引き上げ始めている
Photo:REUTERS/アフロ

 「ギリシャ・リスクは大きなワイルドカード(不確定要素)だ」

 米ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアム・ダドリー総裁は、ギリシャがユーロから離脱した場合の市場の反応を警戒するコメントを英紙に寄せていた。政策金利の引き上げを検討している米連邦準備制度理事会(FRB)としては、7月5日にギリシャで行われる国民投票の行方が気になっている。

 米国経済に打撃が及ばない範囲でこの問題が収束するなら、早ければ9月にもFRBはゼロ金利解除を決断するだろう。ただし、FRB幹部は「経済データ次第」であることをかつてないほど盛んにアピールしている。

 経済の回復力に確信がまだ持てないからだと思われるが、米サンフランシスコ連銀のジョン・ウィリアムズ総裁などは、「金融政策、それはデータ次第」とプリントされたTシャツまで作ってテレビに出演した。「何月に利上げせねばならぬ」というこだわりは彼らにまったくなく、毎月の経済指標を見て柔軟に判断するつもりでいる。

 その点で、9月4日に発表される8月の雇用統計は要注目となる。ただし、その見方には注意が必要だ。同雇用者数は、最初の発表と2カ月後の改定値に大きな開きが頻繁に生じる。特にその差が最も大きいのが8月なのだ。

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