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マスコミを懲らしめたい政治家とメディアの呆れた応酬(上)

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第120回】 2015年7月4日
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 大西英男(東京16区・68歳)
 井上貴博(福岡1区・53歳)
 長尾 敬(比例近畿ブロック・52歳)いずれも自民党議員。

 次の衆院選では、この者たちの「落選運動」を展開しなければならない。

 何故、彼らを政治家の椅子から引きずり下ろす必要があるかというと、こんな愚か者たちに国政を任せておけないからである。こいつら……、もとい、彼らは、こともあろうに〈言論封殺〉を目論んだのである。自民党を「大政翼賛会」のようにしたいのだろう。

 事の起こりは先週二五日、安倍晋三総理に近い議員ら三七人(半数以上が総理出身派閥の細田派に所属)が集まり、『文化芸術懇話会』なる勉強会を催したことに始まる。代表は党青年局長の木原稔議員(熊本1区)だ。

 この勉強会には、作家の百田尚樹氏が講師として招待されてもいた。

 安倍総理のチョウチン持ち議員の勉強会と百田尚樹氏の取り合わせだけでぷんぷんとデンジャラスな臭いが漂ってくるが、石を投げれば問題発言に当たるのごとく、彼らがやらかしてくれた。

 『マスコミを懲らしめるには広告収入がなくなるのがいちばんだ。文化人や民間人が不買運動、日本を危うくするマスコミはとんでもないと経団連などに働きかけてほしい』

 と、ほざいた……、もとい、息巻いたのは大西英男議員(東京16区)だ。
 これを受けるかたちで、井上貴博議員(福岡1区)も吠えた。

 『スポンサーにならないのがマスコミにはいちばん堪える。私も青年会議所理事長のとき、委員会をつくってマスコミを叩いた』

 偉そうに言ってるけど、今度はそのマスコミから叩かれるとは思ってなかっただろう。

 これらクレイジーな発言に輪をかけるかたちで、長尾敬議員(比例近畿ブロック)がやっぱりクリジーな発言をした。

 『沖縄の特殊なメディア構造をつくったのは戦後保守の堕落だ。 沖縄の世論は歪み、左翼勢力に完全に乗っ取られている』

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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