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NOVAで「何」が起きていたのか。猿橋望・前NOVA社長独占インタビュー

時間との闘いだった、資金繰り

週刊ダイヤモンド編集部
【第3回】 2007年11月20日
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 2月の立ち入り検査以降、NOVAの入学者は激減した。業績が落ち込む中、猿橋元社長は経営建て直しのためにファンドや自分の知り合いを通じて資本業務提携先を探し始めた。ファンドから紹介された丸井とは契約寸前まで行ったのだが、6月上旬に破談してしまう。途端に6月末の資金繰りが厳しくなった。そしてそれに追い打ちをかけるように、6月13日、経産省から「事業停止」という厳しい処分が下った。

Q 2月の立ち入り検査が、事業停止につながるということは予想していましたか。

猿橋 入学者の落ち込みは5月には落ち着きつつあったのですが、5月の上旬ごろから、経済産業省から変なことを言われ始めたんです。

 たとえば、「時間と曜日を自由に選べる予約制と書いてあるが、自由に選べないときもあるだろう。これは誇大広告じゃないか」とか。

 でも、いつでも自由に受けられるなら予約はいらない。予約制ってそういうことですよね。ほかにも、スタッフが入学申し込みの日付を書き忘れた契約書を出してきて、起算日がないのはクーリングオフ妨害だとか、妙なところに指摘が入ってきた。

 「6ヵ月間の業務停止になったらおたくはどうなる?」と聞かれたこともあります。「そんなことされたら、ウチは飛んじゃいます」と答えると、「そんなことはないだろう」と当社の決算書を見ながら、「ここに250億円もあるじゃないか」と前受金のところを指して言うんです。流動負債に上げているレッスン料の前受金です。バランスシートが読める人にとっては常識のはずですが、あくまで会計上の金額であって、キャッシュがあるわけじゃありません。

 そんな珍問答もあったので、「なんかまずいな」という雰囲気はありました。でも、せいぜい「指導」で、まさかいきなり「業務停止」が来るとは思っていなかった。6月13日に行政処分を受け、入学者の落ち込みはさらに落ちました。

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