それまでの話を整理するために

 相手の話を聞いていて、「どうしてそうなるのかな?」「なんだかちょっと違うな?」と思うことがないでしょうか。
 そんなとき、自己主張の強い人なら面と向かって反論したり、相手の話をさえぎったりしがち。
 でも、そういう反応は往々にして逆効果です。「アクティブ リスニング」なら、もう一歩話を促すようなフレーズを使います。
 例えば、こんな感じです。

「それは、××とは違うということですね?」
→ 「違う」を強調し、相手の発言内容を確認し、核心に迫っていく

「その点に関連して、もうひとつ伺いたいのですが……」
→ 「もうひとつ」を強調し、さらに先へと話を促す

「例えばもし、もしですよ。それが〜だったらどうでしょう?」
→ 「もし」を繰り返し、仮定の話として、相手の反応を探る

「これについて、本当のところはどう思われますか?」
→ 「本当のところ」でトーンを変え、相手の真意はわかっていますよというニュアンスを出す

「この問題はそもそも、どういうふうに理解したらいいんでしょうか?」
→ 「そもそも」のところで、本質を聞きたいというニュアンスを出す

「ハイ! 質問させて下さい!(挙手)」
→ 二人だけの場面であえて手を挙げて場を和ませる

「ぜひ、○○さんに聞いて頂きたいことがありまして……」
→ 相手の目をまっすぐ見て、普段とは違う真剣さを伝える

「どうしてもこれだけは伺いたいのですが……」
→ 「どうしても」に力を入れ、ここ一番の質問ということを伝える

 また、相手の話がどんどん膨らんで、ちょっと収拾がつかなくなることってありますよね。そんなときも、仕方なく付き合うのではなく、ちょっとしたフレーズで軌道修正を計りましょう。

「それはつまり……」「ということは?」
→ 核心をつく言葉を求める

「理解不足で申し訳ありません。ちょっと噛み砕いてお話しいただけないでしょうか?」
→ 難しい言葉ではぐらかそうとするような相手に対して

「具体的にいうと、どういうことでしょうか?」
→ 「具体的」という言葉は話を深めるキーワード

「ひと言でいうとどうなるんでしょうか?」
→ 「ひと言」は話にまとまりをつけるためのキーワード

「結局、結論としてはどうなりますでしょうか?」
→ 「結局」「結論」は話を終わりにもっていくキーワード