フィリピン 2015年7月23日

日本でも注目度急上昇中!
フィリピンでは定番の食用油ココナッツオイル

フィリピン在住19年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者の ためのなんでも相談所」を運営する志賀さんのフィリピンレポート。ボケ防止に効くと日本で話題のココナッツオイルだが、フィリピンでは日常的に食べられている定番の食材だ。志賀さんが所有する農場にも所狭しとココナッツの木が生い茂っているという。

 最近、食の常識が覆され、今まで見向きもされなかった当たり前の食品が見直されている。カカオ(チョコレート)、コーヒー、バナナ、パパイヤ、ナッツ類などなど。だが、その最たるものはココナッツオイルだろう。日本でも今やブームとなっており、その効用がインターネットでも頻繁に取り上げられている。

 10年ほど前、「アメリカではバージン・ココナッツオイルが高値で取引されているから、フィリピンで小さなプラントを立ち上げたい」とアメリカ人の退職者から相談を受けた。その時は半信半疑で聞いていたのだが、これまでアメリカでは大豆やコーンの植物油を売り込むためにココナッツオイルは毒物扱いをされていたそうだ。

 だが、植物油で揚げたフレンチフライやポテトチップスの食べすぎで肥満や糖尿病がアメリカそして全世界に蔓延した結果、ココナッツオイルの有用性が見直され、逆にブームとなったらしい。ちなみにバージン・ココナッツオイルとは、バージン・オリーブオイルと同様、実を絞っただけのもっとも自然な製法によるオイルだ。

国土の大半がココナッツの木で覆われているフィリピン

 フィリピンでは、米を栽培できない斜面など、国土の大半がココナッツの木で覆われていると言っても過言ではない。ご多分にもれず、我が農場でもココナッツの木が100本ほど植えられている。

レガスピ市の丘の上の土地から後ろを眺めると延々とココナッツ林が続く(左)。農園のココナッツの木は10年目を迎え、たわわに実をつけている(右)【撮影/志賀和民】

 ココナッツの木は、肥料もやらずにほったらかしにしておいても、数十年にわたって1年じゅう実をつけ、捨てるところがないというすぐれものだ。しかも、強烈な台風がきても実と葉を落とすだけで、幹は折れず、たくましく生き続ける頼もしい存在だ。

 ココナッツの若い実は、ブコ・ジュースと呼ばれる透明の液体で、そのまま飲むことができる。あっさりしたポカリスエットのようで、まさに天然のスポーツ飲料だ。さらに殻を割ると、内側に柔らかなゼリーのような白くほの甘い実がついており、スプーンですくって食すことができ、子どもたちのおやつの定番だった。しかし最近は、子どもたちはポテトチップスなどのジャンクフードを好んで食べている。

 ココナッツは十分熟すと茶色になり、中は白い硬い実が1センチほどの厚さになる。これを細かく砕いてそまま料理に使ったり、あるいは水を加えて絞ってミルク状(ココナッツミルク)にして料理の味付けに使う。ココナッツオイルもこの実から取れる。南の国の料理と言えば、このココナッツミルクで味付けるのが定番だ。

ブコ・ジュースを売る屋台は街のいたるところで見かける。1個25ペソ(約75円)、20年前は2ペソ(約6円)だったがずいぶんと値上がりしている。田舎ではこのブコ・ジュースがソフトドリンクのかわりにのどをいやしてくれる【撮影/志賀和民】
ココナッツの実は熟すると茶色になり、料理用のココナッツミルクやココナッツオイルの原料となる。左の写真は熟して芽を出しているココナッツの実、右はマーケットでココナッツオイルを絞っている職人さん【撮影/志賀和民】

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橘 玲(Tachibana Akira) 作家。1959年生まれ。早稲田大学卒業。「海外投資を楽しむ会」創設メンバーのひとり。著書に『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』『(日本人)』(幻冬舎)、『臆病者のための株入門』『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』(ダイヤモンド社)など。
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