株式レポート
7月21日 16時53分
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日米とも焦点は徐々に企業決算に移るか - 世界経済のトレンド丸解り!今週の注目レポート

 「部長、おはようございます!」
「槙原君、おはよう。今週のポイントは?」
「今週は、ギリシャや中国がひとまず落ち着いて、ようやく日米の企業決算をじっくり吟味しつつ日米株価が最高値を更新するかが注目ですね!」
「ふむ、最高値更新は日米ともに時間の問題だろうな。しかし、金や原油価格の下落は世界経済の弱点を示しているようで気味が悪いな。気を抜かずにリサーチしといてくれ給え」
「お言葉ですが部長、ワタシ金、銅や油を売っている暇はないんです!」
「それは曜日の金、土だろうが。では木曜までに。そもそもなぜ私の命令する仕事が油を売ることになるのかね?!」
「あれ部長、イラン核協議合意を受けて原油は売りだって仰ってましたよね?」
「イランこと言ってしまったようだな・・・」

詳細は以下をご覧ください。

今週の注目レポート・重要ニュース

【1.米国】

先週の米国株式市場はダウ平均が週間で1.8%高と大幅に続伸しました。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は4.3%高とさらに大きく上昇しました。ギリシャへの金融支援の継続が合意されたことを受け米国株は大きく上昇して始まると、その後も好決算を発表した銘柄を中心に買い先行となりました。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数はグーグル(GOOG)などが大幅高となったことなどから大きく上昇して史上最高値を更新しました。

1-1.米小売売上高

先週の米国株式市場はダウ平均が週間で1.8%高と大幅に続伸しました。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は4.3%高とさらに大きく上昇しました。ギリシャへの金融支援の継続が合意されたことを受け米国株は大きく上昇して始まると、その後も好決算を発表した銘柄を中心に買い先行となりました。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数はグーグル(GOOG)などが大幅高となったことなどから大きく上昇して史上最高値を更新しました。

1-2.イエレンFRB議長の議会証言

イエレンFRB議長は15日から16日にかけて行った議会証言において、「経済が予想通りに改善すれば年内のいずれかの時点での利上げ開始が適切である」とのこれまで表明してきた意向を改めて強調しました。また、利上げをやや早めに開始することで、その後の利上げペースをゆっくりとすることができるとのメリットを説明しました。これまでの主張と大きく異なる内容の証言を行ったわけではありませんが、ややハト派度が後退したとの見方が強まり、米利回りやドルの上昇傾向につながりました。

1-3.米CPI

米消費者物価指数(CPI)は食品・エネルギーを除いたコア指数が前年比1.8%上昇と市場予想と一致し、前月の1.7%上昇から伸び率が高まりました。

1-4.決算発表

先週はジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、JPモルガン(JPM)、インテル(INTC)、ネットフリックス(NFLX)、シティ(C)、イーベイ(EBAY)、グーグル(GOOG)、ゴールドマン・サックス(GS)などが決算発表を行いました。
今週は、アップル(AAPL)、ゴープロ(GPRO)、マイクロソフト(MSFT)、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、ヤフー(YHOO)、ボーイング(BA)、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、AT&T(T)、ビザ(V)などが決算発表を予定しています。

1-5.住宅関連指標

22日に中古住宅販売件数、24日に新築住宅販売件数と住宅関連指標の発表が続きます。既に発表された住宅着工件数やNAHB住宅市場指数などは堅調な内容であったことから、米国の住宅市場の改善トレンドは継続しているとみられています。

【2.欧州】

先週の欧州株式市場はギリシャの金融支援協議が支援継続で合意したことなどを好感し、ドイツのDAX指数が週間で3%強上昇するなど続伸しました。DAX指数は8日から16日まで7日続伸となりました。
ユーロ/ドルは、週末12日のユーロ圏首脳会合でのギリシャ問題未決着リスクから、週明けに1.11ドル割れへ小幅に下落してスタートしましたが、第3次支援に向けた協議を開始する条件で合意したことが伝わると、一旦1.12ドル丁度手前まで反発しました。但しその後はむしろ急反落し、13日中に1.10ドル割れとなりました。更に、15日にはイエレンFRB議長の議会証言におけるハト派度の後退や米経済指標の上振れを受けてドル高が進み、1.09ドル台半ばへ続落しました。16日のギリシャ向けつなぎ融資決定や ECB の緊急流動性支援拡大といったギリシャにとってポジティブなイベントはむしろ米利回りとドル高をもたらし、1.08ドル丁度手前へ続落、週明け20日には5月27日の安値である1.0819ドルを割り込みました。

2-1.ZEW独景気期待指数

ドイツのZEW景況感調査は29.7と前月の31.5から低下したものの、市場予想の29.0は上回りました。同指数は4月以降4ヶ月連続で低下しており、ドイツの景況感の悪化継続が懸念されます。

2-2.ECB理事会

ECB理事会では政策金利の据え置きと月間600億ユーロの資産買入れ継続が決定されました。また、ギリシャ議会で改革関連法案が成立したことを受け、緊急流動性支援(ELA)の上限を9億ユーロに引き上げることも合わせて決定されました。

2-3.ユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)

24日にユーロ圏の製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表されます。市場予想では52.5と前月から横ばいと予想されています。

【3.日本】

先週の日本市場は上昇しました。ギリシャの金融支援継続合意が好感されて大きく上昇して始まると、ギリシャ問題や中国株安で大きく売られた分を取り戻すかのようにその後も連日上昇しました。結局日経平均は13日から17日まで5日続伸し、週間で871円の大幅高となりました。
ドル/円は、12日のユーロ圏首脳会合で合意が遅れたことから13日早朝に一時122円割れまで円高が進みましたが、その後の合意発表を受け123円を上抜けしました。15日のイエレンFRB議長の議会証言でハト派度が後退したとの見方が広がるとともに、鉱工業生産や設備稼働率など米経済指標が予想を上回ったことを受け124円手前までドルが続伸しました。16日にはECBがギリシャの銀行向け緊急流動性支援(ELA)の9億ユーロの拡大が決定されるなど、目先のギリシャの流動性問題が解決に向かったことから米利回りの上昇と共にドル高の展開となり、124円前半までじり高となりました。20日はコモディティ価格が下落する中でドルが買われ、一時124.38円まで上昇しました。

3-1.日銀の金融政策決定会合

日銀の金融政策決定会合では予想通り金融政策の現状維持が決定されました。2015年度の実質経済成長率見通しを従来の2.0%から1.7%に、物価上昇率見通しを0.8%から0.7%にそれぞれ下方修正しました。但し景気・物価の基調判断は据え置かれており、追加緩和期待は高まっていません。

3-2.決算発表

今週から3月決算企業の決算発表が始まります。21日には安川電機(6506)、22日に日本電産(6594)、23日に信越化学工業(4063)、24日に野村総研(4307)などの決算発表が予定されています。

【4.中国】

先週の中国株式市場は上昇しました。ハンセン指数は週間で2%上昇し、2万5,415ポイントと節目の2万5,000ポイントを回復しました。また、上海総合指数も週間で2%高の3,957ポイントと続伸しました。先週の上海総合指数は、4-6月期のGDPなどの経済指標の改善で金融緩和期待が後退したことから下落する場面もあったものの、中国証券報などの強気の論説を受けて投資家心理の改善が続き、週間では買いが優勢となりました。

4-1. 中国の国内総生産(GDP)

4-6月期の国内総生産(GDP)は7.0%増と市場予想の6.8%増を上回りましたが、前期からは横ばいとなりました。度重なる金融緩和と財政出動がある程度減速を食い止めた可能性があります。

4-2. Caixin製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値

24日に7月のCaixin製造業購買担当者景気指数が発表されます。これまでHSBCが調査、発表していた指標の集計元が変更となった格好ですが、調査内容はこれまでと同一のため、今後も注目度は高いとみられています。7月は市場予想が49.7と前月の49.4から改善が見込まれています。

グローバル・マクロ・ビュー(世界経済の基本観)

  1. 日本(追加緩和の可能性が更に小幅後退した可能性)
    日銀は7月の中間評価で成長率、インフレ率の見通しを小幅下方修正しましたが、景気やインフレに関する強気姿勢および16年度前半という2%のインフレ目標達成時期をを維持しており、目先の追加緩和を示唆していません。また、7月金融経済月報ではインフレ指標としてCPI除く生鮮食品・エネルギーが前年比+0.7%へ上昇していることも示し始め、インフレ判断が原油価格に左右されにくい体制を構築しつつあるように見受けられます。更に、黒田総裁が6月10日にこれ以上の円安は考えにくいと発言したことで、円安をもたらす追加緩和を計画していないことも示唆されています。
  2. 米国(前回から変更なし)
    6月18-19日に開催されたFOMCでは、冬場の減速からの回復が確認され、FOMC参加者の2015年末のフェデラルファンド金利予測(中央値)が0.625%で維持され、年内の利上げ開始見通しを強める結果となりました。もっとも、2016、17年のフェデラルファンド金利予測は小幅下方修正されたことから、先行きの利上げペースがより緩やかになるとの見方が示されました。こうした姿勢は7月15日のイエレン議長議会証言でも再確認されています。利上げ開始時期を巡っては引き続き9月との見方が多いですが、今後の経済指標発表を受けて思惑が振れる状況が続くと考えられます。
  3. 欧州(前回からの変更なし)
    ギリシャ議会が7月15日の期限までに改革案の法制化を実現したことを受けて、ドイツをはじめEU加盟国の各国議会も8月後半とみられる第3次支援実施に向けた承認プロセスを完了させました。ユーロ圏がつなぎ融資として70億ユーロを提供、ECBもギリシャ銀行に対する緊急流動性支援(ELA)を拡大し、目先のギリシャのデフォルトやユーロ圏離脱への懸念が後退しました。こうした中、ECBが金融政策面で市場を下支えする必要性は後退しています。
  4. 新興国(追加刺激策の可能性はやや後退)
    中国では、当局の各種株価下支え対策を受けて上海総合株価指数の反発が何とか続いており、また第2四半期GDP成長率も7.0%と減速せず今年の政府目標を確保したかたちとなりました。このため、中国人民銀行による更なる緩和措置や財政刺激策の可能性は目先後退しています。

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