まずはテキストで3回練習しよう

和田 私は『伝え方が9割(2)』の「実践ストーリー」がすごく好きなのです。ちょっとした言い回しの違いなのに、相手に与える印象が全然違いますよね!……というのを頭では理解しているし、記憶にも残っています。でもどうすれば、これが日常的にパッと言葉にできるようになりますか?

佐々木 本を読むだけで、対面でマンツーマンで使えるようになるといいのだけど、それはなかなか厳しいですよね。だから、僕がおすすめしているのは、まずはテキストからトライしてほしいということ。

和田 テキストですか。

佐々木 みなさんはメールやLINEを毎日使いますよね。対面だと瞬発的に言葉にしなくてはいけないので、ハードルが高いと思います。でも、テキスト上で1度考えた上で送ることならきっとできると思うのです。それをまずは3回やってみてください。できれば1日に3回練習していただくと、「あ、こういう風にやればいいんだ」というのが脳内にインプットされます。そして4回目は、対面でも言葉にできるようになりますよ。

和田 なるほど。アウトプットの回数を増やしていくことですね。さきほど佐々木さんのノートを見て思いました。要は佐々木さんも、これをナチュラルにできる段階に到達するために、何百冊ものノートにアウトプットしてきたわけですよね。つまり、『伝え方が9割』は、努力の集大成だから、まずは、量をこなさないとなって思うのです。

佐々木 確かに量は大切ですよね。それこそ営業だって、訪問件数を増やさないことには、何もはじまらないでしょうし。

和田 そうです。行動量はめちゃめちゃ重要です。それなのに、最近は量をこなそうとせず、なんとなく傷つかないようにうまくやろうとしている人が多いように思うのです。

佐々木 うーん、なるほど。