株式レポート
7月27日 12時36分
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中国株 一進一退か 中国製造業PMIや企業決算に注目 - 中国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の中国株式市場
―中国株 高安まちまち 投資家心理改善もPMI悪化が懸念―

<先週の概況>

先週の中国株式市場は高安まちまちでした。ハンセン指数は週間で1.1%下落し、2万5,128ポイントで終了しました。一方で、上海総合指数は週間で2.8%上昇し、節目の4,000ポイントを回復しました。

先週の上海総合指数は、投資家心理が改善しつつあるなかで上昇が続いたものの、24日に発表されたCaixin中国製造業PMIが48.2と市場予想を大きく下回ったことで利益確定売りが出て、一時回復した4,100ポイントを再び割り込んで取引を終えました。

中国株式市場バリュエーション

業種別リターン

香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

金沙中国(サンズ・チャイナ、ホテル・レストラン、1928)は2015年4-6月期決算が市場予想を上回ったことが好感され、週間で5%超上昇しました。また、週間で3%近く上昇した中国移動(チャイナ・モバイル、無線通信サービス、0941)は週前半に6月の第3世代(3G)・第4世代(4G)携帯電話の加入者の純増数が前月より大幅に拡大したことが好感されて上昇したものの、政府の意向を受けた管理職を中心に年収の引き下げ案が伝わったことで、コスト削減よりもむしろ士気低下や生産性低下などの懸念から週後半に売りが優勢となりました。さらに、電能実業(パワー・アセッツ・ホールディング、電力、0006)は15年6月中間決算の94%減益にも拘らず、週間で1%値上がりしました。

<下落>

先週の香港市場の取引が閑散となったことから収益悪化懸念が燻る中、香港交易及結算所(香港証券取、各種金融サービス、0388)が週間で6%超続落しました。また、聯想集団(レノボ・グループ、コンピュータ・周辺機器、0992)も4%超値下がりしました。さらに、国際原油価格が下落したことから、中国海洋石油(CNOOC、石油・ガス・消耗燃、0883)が軟調に推移しました。

先週発表された主な経済指標

7月24日 Caixin中国製造業PMI 7月 48.2 市場予想 49.7 前月 49.4

中国大手メデイア・財新メディア(Caixin Media)は6月30日、英HSBC社から引き継いで、英調査会社マークイット(Markit)が集計している中国の製造・非製造業購買担当者景気指数(PMI)のスポンサーになったことを発表しました。7月のCaixin中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は48.2と前月の49.4より悪化し、49.7を見込んでいた市場予想を大幅に下回りました。

内訳をみると、雇用(46.8→47.4)は小幅に改善した一方、新規受注(50.3→48.1)や生産(50→47.3)、輸入価格(48.2→44.4)はそろって大幅に悪化しました。

今後発表される主な経済指標

8月1日 中国製造業PMI 7月 市場予想 50.1 前月 50.2

政府発表の製造業PMIが日本時間8月1日の10時に発表される予定です。先週、発表されたCaixin中国製造業PMIは前月から大幅に悪化しましたが、政府が集計するPMIも同様に好不況の節目である50を下回る悪化がみられるかが注目されます。市場では50.1と前月からの小幅な悪化が予想されています。

マーケットビュー
―中国株 一進一退か 中国製造業PMIや企業決算に注目―

本土市場では上海総合指数が1週間で2.8%高と3週続伸となりました。これまでの中国政府による株価対策に加え、公的年金基金による株式運用の拡大観測も出たことで投資家心理が一段と改善したほか、産業振興政策や国有企業の改革進展への期待もあって買いが入り、相場全体を押し上げました。上海総合指数は一時4,200ポイントに迫る場面もありましたが、7月のCaixin中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が市場予想を大きく下回ったことが嫌気されたうえ、高値警戒感から利益確定の売りが週末は7営業日ぶりに反落となりました。

今週は強弱材料が交錯し、中国本土市場は一進一退の展開となりそうです。先週のCaixin中国製造業PMIの悪化で経済減速懸念が再び燻る中、上海総合指数が依然として高値圏にあることもあり、今週も利益確定売りが出やすい環境が続きそうです。一方で輸出のコスト引き下げを発表した国務院の輸出促進意見や、人民元の変動幅の拡大などの改革措置で輸出増加への期待が高まりそうなこと、国際通貨基金(IMF)の報道官が「最近の中国金融市場の乱高下が特別引き出し権(SDR)の構成通貨への人民元の採用に関する評価への影響はない」と述べたとの報道、さらに金融危機によるGDPの減速が30%に達しても「中国国家貸借対照表2015」では352.2兆元(約7044兆円)の純資産があり1.5回の金融危機に対応できるとの中国社会科学院の報告などが相場の支えとなりそうです。

先週の香港市場でハンセン指数は反落しました。22日に欧米株安や米マイクロソフトとアップルの業績懸念が重荷となり1%近く下げると、週末も7月のCaixin中国PMI速報値の大幅悪化が嫌気され1%を超える下落となりました。ハンセン指数は週間で1.1%安となっています。

先週末の欧米株の軟調な流れを受けて、今週のハンセン指数は節目の2万5,000ポイント割り込んでのスタートなりそうです。こうしたなか今週の香港市場は、中国本土の株の動向や、FOMC後の結果発表、米国の4-6月のGDP発表などを睨みながらの展開となりそうです。また、米国で決算発表が一段と本格化するうえ、香港でも決算発表が始まります。30日に恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ、不動産管理・開発、0101)の業績発表があり、目が離せません。なお、8月1日の中国政府が集計している製造業PMIの発表が予定されています。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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