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デジタル流行通信 戸田覚

デジカメ氷河期に「オヤジ狙いの高級カメラ」で挑むオリンパスの勝算

戸田 覚 [ビジネス書作家]
【第82回】 2009年6月29日
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オリンパス・ペンE-P1
「オリンパス・ペンE-P1」は、往年の名機の名を冠したマイクロフォーサイズの一眼デジカメ。男性ファンを魅了して止まないだろう。

 仕事柄、デジタル製品の売上げ指標をよくチェックしているのだが、どれを見てもデジカメの売れ行きが芳しくない。

 特にコンパクトタイプのデジカメは大きく落ち込んでる。ここ最近のデータを見ると、対前月比ではプラスに転じている月も出て来ているが、対前年で比較すると6~7割がよいところだ。

 もちろん、売れ行きが芳しくないのは、景況悪化が要因と言える。だが、それだけが全ての原因と考えるのは早計だ。景気がここまで悪化する前から、コンパクトデジカメ不調のニュースは伝わっていたのだ。

 最も大きな原因は、機能性能が行き着くところに到達したことだろう。今や、コンパクトタイプのデジカメでも700~1000万画素は当たり前になっている。こんな機種を買ったユーザーが、次のモデルへと買い換えるには、相当な機能向上が必要だろう。

 だが、これ以上画素数を上げても、プリントがLサイズでは意味がない。また、PCの画面で見るなら500万画素でも十分過ぎる。そもそも、レンズ付きフィルムの画質で満足していたコンシューマーに、これ以上の画質を押しつけるのは、どう考えても難しい。

 ところが、ハイアマチュアやプロシューマーと呼ばれる層が買う一眼レフは、比較的売れている。まだ高画質や新しい機能を求めているユーザーはいるのだ。これから日本でデジカメを売りたいなら、カメラ好きを狙うのが最良の策である。

 そこで、メーカー各社が狙い始めているのが、「カメラとしてのデキや画質」に敏感なユーザーの物欲をそそるモデルだ。

 以前取り上げたリコーの「GRシリーズ」をはじめ、一眼レフと同様のイメージセンサーを搭載したDP1、DP2(シグマ)は、「高級コンパクト」と呼ばれるジャンルに属しており、一般のコンパクトデジカメの2倍近い価格でも人気になっている。

 個人的には、若い女性にこんなモデルを持って欲しいところだが、やはりこの手のカメラは“オヤジ”から高く評価されている。

 そんな中で、オリンパスからとても魅力的なモデル「オリンパス・ペンE-P1」が登場した。名前を聞いてハッとした方は、僕と同世代以上の方だろう。このモデルこそが、ズバリ「オヤジ狙いの高級デジカメ」なのだ。

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戸田 覚[ビジネス書作家]

1963年東京生まれ。ビジネス書作家、コンサルタント。株式会社アバンギャルド、有限会社戸田覚事務所代表取締役。ハイテク、パソコン、成功する営業のコツ、新商品開発、新事業開発といったテーマを中心に、執筆、出版プロデュース、講演、コンサルティングに携わる。ビジネス誌、パソコン誌、情報関連雑誌をはじめとして多数の連載を抱える。
著書に『あのヒット商品のナマ企画書が見たい!』『プレゼンの極意を盗め!』(以上、ダイヤモンド社)、『すごい人のすごい企画書』(PHP研究所)、『仕事で使える!クラウド超入門』(青春出版社)、『LinkedIn人脈活用術』(東洋経済新報社)など多数がある。
著者ブログ:http://www.toda-j.com/weblog/
株式会社アバンギャルドHP:http://www.avant-garde.jp/


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