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ビル・ゲイツ後のマイクロソフト
あきらめない社風は健在

『マイクロソフト2.0』著者に聞く

週刊ダイヤモンド編集部
【第29回】 2008年11月12日
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ビル・ゲイツが経営の第一線から退いて早4ヶ月。グーグルの躍進もあって、カリスマなきマイクロソフトの弱体化が進んでいるとの先入観が世間に広がっている。しかし、それはIT業界を知らない人たちの戯言にすぎないと、『マイクロソフト2.0』の著者、メアリー・ジョー・フォリー氏は断言する。

メアリー・ジョー・フォリー(Mary Jo Foley)
メアリー・ジョー・フォリー
『マイクロソフト2.0』著者/コラムニスト

 ビル・ゲイツはマイクロソフトを本当に去ったのか。結論からいえば、そう考えるのが正しい。

 関係者いわく、まだ週に一日程度はマイクロソフト関連のプロジェクトにかかわっているのに加えて、現経営陣も社員がパニックに陥らないようにゲイツが去っていないかのような演出をしている。ただ、現実には、彼の心はすでに古巣にはなく、妻のメリンダと運営しているビル&メリンダ・ゲイツ財団にあると考えたほうがよい。

 先日もある業界関係者が、アップルを救った出戻りCEOのスティーブ・ジョブズのように、マイクロソフトが不振に陥ったときには復帰するつもりはあるのかとゲイツに聞いたところ、「ノー」と即答されたらしい。ゲイツはすでにビル&メリンダ・ゲイツ財団での活動のほうが世界により大きなインパクトを与えられると考えているようだ。

 ゲイツ退任は、マイクロソフトにとってまぎれもなく痛手である。優秀な社員に限ってゲイツのために働いていたし、彼がいたからマイクロソフトにいたという人は多い。社員は心の底からゲイツを尊敬していた。近年の企業社会において、これほど社員に尊敬されていた経営者も珍しいだろう。

 ただ、ゲイツ退任を、マイクロソフト崩壊の序曲ととらえるのは行き過ぎだ。ウェブ上でメールや情報共有ソフトなどを利用できる「グーグルアップス」の登場で、「ウィンドウズ」は死んだといった論調がよく聞かれるが、それはグーグルを過大評価、マイクロソフトを過小評価している。

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