株式レポート
8月24日 12時11分
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中国株 下げ一巡後反発か 石油と金融関連銘柄の企業決算に注目 - 中国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の中国株式市場
―中国株 大幅下落 金融緩和期待後退とPMI悪化によるリスクオフの広がりで―

<先週の概況>

先週の中国株式市場は大幅に下落しました。ハンセン指数は週間で6%余り下落し、2万2,409ポイントで終了しました。また、上海総合指数は週間で11%超急落し、3,507ポイントとなっています。

上海総合指数は、国有企業改革期待で買い先行となったものの、中国人民銀行のオペによる金融緩和期待の後退や中国8月財新PMIの悪化などがリスクオフに繋がり、週後半に下げが加速し、一時節目の3,500ポイントを割り込む場面もみられました。

中国株式市場バリュエーション

業種別リターン

香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

香港市場では、ハンセン指数採用銘柄の中で、週間ベースで上昇したのは僅か2社にとどまりました。中国聯通(チャイナ・ユニコム、各種電気通信サービ、0762)は経営層の多数が交代したとの報道を受けて、改革への期待で買いが入り、3%余り上昇したほか、中国移動(チャイナ・モバイル、無線通信サービス、0941)もつれて堅調となりました。

<下落>

銀河娯楽(ギャラクシー・エンターテインメント、ホテル・レストラン、0027)は大幅減益に加え、証券会社による目標株価が引き下げられたこともあり、週間で18%超下落しています。また、原油価格が続落し、一時6年ぶりの安値を付けたことから、昆侖能源(クンルン・エナジー、石油・ガス・消耗燃、0135)や、中国海洋石油(CNOOC、石油・ガス・消耗燃、0883)などのエネルギー株が揃って大幅に下落しました。決算発表が市場予想に届かなかったことを受けて、国泰航空(キャセイ・パシフィック・エアウェイ、旅客航空輸送業、0293)も週間で13%急落しました。さらに、天津市の港湾部で12日に起きた大規模爆発による保険金支払い増への懸念から保険株が売られ、中国人寿保険(チャイナライフインシュアランス、保険、2628)が10%超下げました。

先週発表された主な経済指標

8月21日 財新(Caixin)中国製造業PMI 8月 47.1 市場予想 48.5 前月 47.8
8月の財新(Caixin)中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は47.1となり、前月の47.8及び市場予想の48.5を大幅に下回った上、2009年3月以来の低い水準となりました。ただ、8月分の意外な低下には天津での大型爆発事故や、北京周辺での第2次世界大戦終戦70周年式典に伴う(環境汚染のもとになる)工場の強制停止などの特殊要因があります。

内訳をみると、輸入価格雇用(44.4→45.1)は小幅に改善した一方、新規受注(48.1→46.3)や生産(47.3→46.6)、雇用(47.4→46.0)は軒並み大幅に悪化しました。製造業の景気悪化は一段と鮮明だといえ、政府による追加財政刺激および人民銀(中央銀行)による追加緩和への期待感も更に強まっています。

今後発表される主な経済指標

特に重要な指標発表はありません。

マーケットビュー
―中国株 下げ一巡後反発か 石油と金融関連銘柄の企業決算に注目―

本土市場では上海総合指数が週間ベースで11%超反落しました。週初の17日に国有企業改革の進展への期待から買い先行となった上海総合指数は、翌18日に一時節目の4000ポイントを回復する場面もみられましたが、買いの勢いが続かず失望が広がると利益確定売りが膨らみ急落しました。19日こそ自律反発をみせましたが、その後、中国人民銀行のオペでの資金供給が今年2月第2週以来で最大となったことで預金準備率引き下げ観測が後退したことや、中国製造業PMIが低水準となったことによる景況感の悪化が重石となり、21日には1カ月半ぶりに一時3500ポイントを割り込む場面もみられました。

今週の本土市場は下げ一巡後反発する可能性がありそうです。経済景気の悪化や元安による資金流出懸念などから投資家心理が依然として弱気に傾いていることに加え、前週の金曜日に明確に200日移動平均線を割り込んだこともあり、しばらく下値を模索する展開が続きそうで、7月の安値(3,373ポイント)また昨年の終値(3,234ポイント)で下げ止まるかがポイントとなりそうです。ただ、中国国務院(政府)は23日に年金基金に総資産の最大3割まで株式投資を認めるという新しい規則を発表しました。最大約1兆元(約20兆円)規模の資金が株式市場に流入する可能性があり、これが相場の支援材料になりそうで、下げ一巡後は持ち直す可能性もありそうです。

香港市場ではハンセン指数が1週間で6.6%安と大幅に続落しました。中国本土市場と欧米市場の下落が嫌気されたほか、元安での資金流出懸念や中国の景気減速懸念が引き続き相場の逆風となりました。6営業日続落で先週の取引を終えたハンセン指数は、心理的な節目の2万3,000ポイント割り込んで年初来安値を更新しています。

今週のハンセン指数は、先週末の欧米株の急落を受けて続落してのスタートとなりそうです。ただ、6営業日続落でRSIやボリンジャーバンドなどのテクニカル指標に売られすぎのシグナルも出ており、下げ一巡後は反発も期待できそうです。こうしたなか今週は石油株や金融株の企業決算が本格化します。26日には中国石油化工(シノペック、石油・ガス・消耗燃、0386、予想EPS:0.148元)や中国人寿保険(チャイナライフインシュアランス、保険、2628、予想EPS:0.38元)、中国工商銀行(商業銀行、1398、予想EPS:0.205元)などが、28日には中国建設銀行(チャイナ・コンストラクション、商業銀行、0939、予想EPS:0.25元)などの決算が予定されており、EPSが市場予想に届くかが注目されます。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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