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「広島平和式典は安っぽい感傷」
呆れた韓国ネット言説を嗤う(上)

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第126回】 2015年8月29日
著者・コラム紹介バックナンバー
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 八月六日は、日本人には忘れられない、忘れてはならない日だ。とりわけ今年は広島に原爆が投下されてから七〇年目にあたった。今年も広島市で『平和記念式典(広島市原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式)』が催されたが、韓国の東亜日報(朝日新聞の提携新聞)は、その式典を「安っぽい感傷」と揶揄した。私は思わず目を疑ってしまったのだ。原爆死没者を慰霊する催しを安っぽいとは。

 東亜日報のコラムは、昭和天皇による「玉音放送」が広島・長崎への原爆投下に触れていることを紹介し、

〈戦争を開始したことに対する反省は全くなく、日本の独立と東アジア諸国の安全のために戦争をしたと強弁している(中略)広島だけを記憶し、それ以前を忘却する日本人の考え方が、まさにここ(玉音放送)から始まった〉

 それはすなわち、日本が『加害の歴史の罪から逃れようとしている』からなのだという。さすが朝日新聞本社に支局を置くだけあって論調がよく似ている。まるで『吉田調書』報道を彷彿させる作り込みコラムのようでもある。

〈広島に悲劇的要素がなかったとは言えない。しかし、日本は「被害者」という資格はない。その理由は、単純に日本は加害者だからだ〉

 だそうだ。原爆死没者の霊を慰め、世界の恒久平和を祈念するための式典を『安っぽい感傷』と貶める韓国メディアの論調にあ然とさせられもしたが、コラムの記者氏は広島市長による平和宣言をご存じないようだ。さすが捏造でっちあげを十八番とする朝日新聞と提携しているだけのことはある。

 「先日、広島に行ったが、被害者としての日本しか宣伝してなかった」
 「外国人は広島に行くとみんな騙される」
 「七〇年過ぎても変わらない。謝罪しない日本にため息」

 東亜日報の報道を受けての韓国ネットユーザーのコメントだ。すごいね。この人たちには原爆死没者のために祈ろうなんて気持ちはこれっぽっちもないらしい。

 こういった韓国人ネットユーザーのコメント付き記事は、フォーカスアジア、レコードチャイナといった中国情勢などを紹介する日本語メディアで紹介されている。最初は何を言ってんだこいつら、と憤りもするが、最新記事やバックナンバーを読み進めるにつれ、韓国人ユーザーがファニーでユニークなことを思い知らされるサイトでもある。だから広島を「安っぽい感傷」と言われても怒るなかれ、なのである。

 ということで、今回は韓国ネットユーザーのコメントや書き込みを中心にお届けしたいと思う。韓国のネットユーザーは実に白犬なのだ。尾も白い。わん。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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三面記事は、社会の出来事を写し出す鏡のような空間であり、いつ私たちに起きてもおかしくはない事件、問題が取り上げられる。煩瑣なトピックとゴシップで紙面が埋まったことから、かつては格下に扱われていた三面記事も、いまでは社会面と呼ばれ、総合面にはない切り口で綴られるようになった。私たちの日常に近い三面記事を読み解くことで、私たちの生活と未来を考える。

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