ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
美人のもと

捜索さん

西村ヤスロウ [広告プランナー]
【第54回】 2010年4月1日
著者・コラム紹介バックナンバー

 美人は整理整頓がうまい。まず部屋がきれいだ。それは単に清潔感があるだけではなく、モノがきちんと整理され並んでいる状態である。そして、むしろ見えない部分もきちんと整理が得意だ。箪笥の中、押入れの中、引き出しの中、バッグの中。

 そのためだろうか、美人の持つ鞄は変形していることが少ない。中にいるモノたちが気持ちよく並んでいるのが想像できる。

 高いブランド品なのに、妙に変形しているバッグを見かけたことはないだろうか。そして、そういうバッグの持ち主を確認すると、やはりその容姿が変形していることが多い。

 そして、変形さんはいつもモノを捜している。家の中をイライラしながら歩き回る。家の鍵、印鑑、借りた本、お気に入りの服、なくしているはずがないのに見つからない。

 毎日のようにバッグの中をかき回す。財布がない、カードがない、薬がない……。変形したバッグがさらに変形する。表情も変形し、その時間が多いと定着していく。「美人のもと」が減っていく。

 結果として待ち合わせに遅れたり、あわてて走って転んだりする。捜索さんはいいことなしだ。

 そもそも整理が下手なので、何がどこにあるのかがわからなくなる。

 美人はものをなくしにくい。捜し物をすることも少なく、捜したとしてもすぐ見つかる。その差は何か。それはモノに定位置をつくる意識だ。

 何かを買ってきて家に置く時、どこに置くかをしっかり決める。ただ置くのではなく、何らかの意味を持たせ、そして置く。そもそも買物をする段階でそのモノの定位置を想像している。なんとなく箪笥の中ということではなく、具体的にどこなのか、何番目なのか。そうすることによって、そのものを定位置に戻す習慣ができる。モノを使いっぱなしにはしない。そして部屋にモノが散乱することがない。

 バッグの中もそうだ。なんとなく入れるのではなく、どう並べて入れるのかを決めておく。バッグに戻す時はいつもの場所だ。変形知らずで、捜索も少ない。

 モノを捜している時、それは「美人のもと」が減っている時間だ。定位置をつくることだけでその時間は劇的に減る。

関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

西村ヤスロウ [広告プランナー]

1962年生まれ。プランナー。趣味は人間観察。著書に『Are You Yellow Monkey?』『しぐさの解読 彼女はなぜフグになるのか』などがある。


美人のもと

『経』に好評連載中の西村ヤスロウ氏によるエッセイ。「美人のもと」とは、女性なら誰しも持っているもの、「美人のもと」を磨き続けるためのコツを解き明かす。

「美人のもと」

⇒バックナンバー一覧