日経平均は大幅に下落。450.20円安の18440.28円(出来高概算12億5000万株)で前場
の取引を終えた。中国の景気減速懸念を背景とした海外株安の流れを受けて、売り優勢
の展開で始まった。大阪225先物は18750円とシカゴ先物清算値(18800円)を下回って
のスタート。その後は中国の製造業PMIなどの経済指標の発表待ちとなるなか、こう着
感の強い展開が続いていた。
製造業PMIについては予想と一致だったこともあり、下落幅を縮める局面もみられ
た。しかし、上海指数が1%超の下落で始まったことが嫌気され、売り直される展開
に。グローベックスのNYダウ先物が260ドル安程度で推移していることも嫌気されるな
か、下げ幅を拡大させている。
製造業PMI(政府版)は予想と一致、財新製造業PMIは予想を上回っている。とはい
え、判断の分かれ目である50を下回っている状況であり、不透明感の払拭にはならなか
ったようだ。とはいえ、中国は抗日戦勝利記念日に向けて下支え的な動きをみせてくる
と考えていたこともあり、ハシゴを外された格好でもある。
日経平均は5日線で踏ん張れず、8月27日に空けたマド(18442-18486円レベル)を埋
めている。ボリンジャーバンドではバンドの拡大に沿った下げであり、ボトムを確認し
づらいところである。ただし、週間形状では17800-18500円レベルで長い下ひげを残し
ていることもあり、そろそろ踏ん張りをみせたいところである。東証1部の騰落銘柄
は、値下がり数が9割を超えており、全面安商状である。一方で、材料株などにはスト
ップ高をつけている銘柄も散見される。1割の銘柄に短期筋の資金が集中する展開に。
(村瀬智一)