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山崎元のマネー経済の歩き方

新しい商品指数先物取引に期待する

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第123回】 2010年4月5日
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 3月23日に東京工業品取引所で新しい商品指数の先物取引がスタートした。正式名称は「日経・東工取商品指数」、愛称は「TOCOM NEXT(トコム・ネクスト)」だ。初めにお断りしておくが、筆者はこの取引のスタートに当たって宣伝に協力したが、以下の内容は宣伝活動がすべて終わってから、自発的に書いたものだ。読者が取引に参加しても、筆者の収入には1円も関係ない。

 TOCOM NEXTは日経・東工取商品指数の先物取引だ。この指数は、東京工業品取引所の上場商品から計算される。銘柄のウエートはそれぞれの商品の日本の輸入額のウエートと先物市場の取組高のウエートを半々に組み合わせたもので、現在、大きい順に、原油・金・ガソリン・白金・灯油・ゴム等の商品先物価格から計算されている。エネルギー関連がほぼ6割、貴金属が3割強といった比率だが、複数商品の組み合わせなので、個々の商品価格よりは動きが安定する。消費者物価指数が直接ヘッジできるわけではないが、日本経済の仕入れ原材料価格を表す指数として、将来のインフレ・ヘッジに使える先物取引だ。

 個々の銘柄の先物取引に参加するとなると商品固有の事情を知らなければつらいが、この指数なら、ある程度マクロ的な観点からのアプローチができそうだ。

 銘柄の配分比率変更は原則年1回だが、ウエートはすべて公開されており、指数としての透明性に問題はない。取引に厚みが出てくれば、指数に連動する債券や投資信託などをつくることもできるし、個々の商品市場とのあいだで裁定を働かすことができる仕組みだ。

 個人の参加者にとって画期的なのは「限月」がないことだろう。これまでの商品先物には取引手仕舞いの期限となる限月があり、参加者はこれに対処する必要があったが、TOCOM NEXTは毎日値洗いされて自動的にロールオーバーされる。投資家は限月を意識する必要がない。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。

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