徴税する側にとってみれば、源泉徴収制度という自動集金システムがある以上、取りやすいところから取るという方針は当面改められることはないでしょう。

国が認めている
最強の錬金術を活用しよう!

「果たして、このままサラリーマンを続けていて大丈夫なのか?」と、不安を抱えている方も多いと思います。可処分所得はどんどん減少するでしょうし、無事に定年まで働けたとしても満足に暮らせる額の年金がもらえる保証はどこにもありません。

 確かにサラリーマンを続けることで、しばらくは安心が担保されます。しかし、いつかは沈みゆく船に最後まで乗っているのも、実は勇気のいることなのです。

 ぜひサラリーマンをしているいまのうちに、好きなことを始める準備を整えましょう。何年も会社で頑張ってきた方は、ある意味、その道のプロです。もし現在の仕事がつまらないのであれば、自分の好きなことや趣味を生かして将来自立することを考えてみてください。資格さえ取れば、すぐに自宅で開業できる士業もあります。

 身近な例でいえば、私のまわりにはアパート経営を始めて、自分だけの会社――自分株式会社――を設立し、悠々自適な生活をエンジョイしている方が大勢います。いまや株式会社は資本金1円からつくれるのです。課税所得800万円以下や400万円以下の中小企業(資本金1億円以下)には、数々の優遇税制が認められていますし、法人で資産を取得するようにすれば、相続税の心配もいらなくなります。

 さらにここだけの話ですが(笑)、自分株式会社をつくる最大のメリットは、自分に役員報酬をたくさん払って法人税をゼロにできることです。役員報酬は会社の経理上損金になります。結果、会社が赤字になって法人税はゼロ、または過去に払った税金が還付されます。社長個人には、役員報酬をたくさんもらった分、所得税がかかりますが、給与所得控除というサラリーマンの必要経費相当分が控除され、残りの部分に所得税が課されます。