株式レポート
9月15日 17時35分
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日経平均4日ぶりに反発し1万8000円を回復 日銀は金融政策の現状維持を決定 - 市況概況

  1. 概況

    本日の日本株式市場は日経平均が60円高の1万8026円と4日ぶりに反発して1万8000円の節目を回復しました。一方、TOPIXやJPX日経400や新興市場のマザーズ指数は下落しました。昨日の米国市場は16日から17日にかけて開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を前に様子見地合いとなり、小幅安となりました。米国市場の下落幅が小幅にとどまったことで、昨日300円近く下落した日経平均は寄り付きから117円高と買い戻しが優勢となりました。日経平均は寄り付き直後にやや上げ幅を縮める場面がみられたものの、その後は徐々に上げ幅を広げ、10時頃には363円高の1万8329円と本日の高値をつけました。その後取引が始まった中国市場で上海総合指数が軟調に推移すると、日経平均はやや上げ幅を縮めましたが、それでも前場を239円高と大きく上昇して取引を終えました。お昼休みの時間帯に日銀が金融政策の現状維持を決定したことが発表されると、ドル円は発表前の120円40銭程度から120円を割り込むところまで円高に振れ、日経平均の後場寄りは85円高となり、大きく上げ幅を縮めました。その後日経平均は再び上げ幅を200円超まで広げましたが、大引けにかけて売りが膨らみ60円高と本日の安値圏で取引を終えました。業種別には水産・農林業や食料品など15業種が上昇した一方、唯一2%を超える下落となった情報・通信業など18業種が下落しました。

  2. 個別銘柄動向等

    11日に安倍首相が携帯料金の引き下げ検討を指示したことを受け、高市総務大臣が専門家を交えて年内に結論をまとめる考えを示したことから昨日につづいて本日も通信株が売られました。KDDI(9433)が5.7%安、ソフトバンクグループ(9984)が2.2%安、NTT(9432)が2.3%安、NTTドコモ(9437)が3.7%安とそれぞれ大きく下落しました。特設注意市場銘柄に指定されるとともに、昨日発表した第1四半期の決算が前年同期の476億円の黒字から109億円の営業赤字に転落した東芝(6502)は1.8%安となりました。また、新社長の就任を発表した任天堂(7974)は1.3%安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】

日銀は市場予想通り金融政策の現状維持を決定しました。ただ、市場の一部には追加金融緩和を期待する向きもあったようで、発表後に若干の円高と株価下落が進行しました。金融政策決定会合を通過したことで、市場の注目は16日と17日(結果発表は日本時間18日午前3時)に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決まるかどうかに移っていくでしょう。今回のFOMCでは、足下のマーケットの混乱や、中国経済や世界経済の鈍化リスクに配慮して利上げを見送るとの見方と、労働市場の回復などを背景に利上げに踏み切るとの見方と2つに分かれています。

【中国株式市場】
上海総合指数が大幅続落

  1. 概況

    本日の上海総合指数は109ポイント安(3.5%)の3,005ポイントと大幅続落となりました(年初来で7.1%安の水準)。中国の創業板指数(日本のマザーズ市場に相当)も108ポイント安(5.7%)の1,797ポイントと大幅に続落しました。一方、香港ハンセン指数は日本時間16時時点で122ポイント安の2万1439ポイントと反落して取引されています。

    中国市場では、中国景気減速懸念のほか、中国証券監督管理委員会(証監会、CSRC、日本の金融庁に相当)による「場外配資」と呼ばれる当局に認可されていない信用取引の一種の取り締まりへの懸念もあって、上海総合指数は続落して始まりました。その後、前場中は低調な商いの中で、安値圏で揉み合う展開となりました。後場には下げが加速し、再三節目の3,000ポイントを割り込む場面もみられました。もっとも、引けにかけては、政府系金融機関が相場に介入するとの思惑買いが下値を支え、3,000ポイントを回復して取引を終えました。なお、証監会が昨晩、9月11日までの「場外配資」の取り締まり状況を公表し(6割の口座の捜査を終了)、「現在の取り締まりのペースであれば市場に大きな影響を与えることはない」との声明を出したほか、前日引け後に開かれた国家発展改革委員会の記者会見で景気対策として投資を促す政策も発表したものの、市場心理を好転させることはできませんでした。

    香港市場では、昨日の米国市場の下落に加えて、今週16-17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見気分も強まり、ハンセン指数は下落して寄り付きました。その後、押し目買いも入りプラスに転じる場面もありましたが、本土市場の急落が重石となり、軟調推移が続いています。日本時間16時時点で、不動産株指数、金融事業株と商工業株指数が下落した一方、公益事業株が小幅に上昇しています。

  2. 個別銘柄動向等

    香港市場では、百麗国際控股(ベル・インターナショナル・ホールディングス、繊維・アパレル、1880)は一昨日発表の女性靴販売店の既存店売上高の前年比減少が引き続き嫌気され、大幅に続落しました。通貨を米ドルと連動(ペッグ)させている香港では住宅ローン金利が米利上げの影響を受けるため、米国の利上げへの警戒が強まる中、長江和記実業(Hutchison Holdings Ltd、不動産管理・開発、0001)や新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティ、不動産管理・開発、0016)などが軒並み大きく売られています。さらに、友邦保険控股(AIAグループ、保険、1299)も大幅に値下がりしています。

    半面、値がさ株の騰訊(テンセント・ホールディングス、インターネットソフト、0700)と中国人寿保険(チャイナライフインシュアランス、保険、2628)は引き続き大きく買われ、2銘柄でハンセン指数を50ポイント余り押し上げました。また、ディフェンシブとされる中国旺旺控股(ワンワン・ホールディング、食品、0151)や電能実業(パワー・アセッツ・ホールディング、電力、0006)なども小幅ながら上昇しています。

【VIEW POINT: 明日への視点】

中国景気減速懸念や「場外配資」の取り締まりを受けたリスクオフムードが一段と強まる中、明日も本土市場は3,000ポイントを挟んだ攻防が続きそうです。また、香港市場はFOMCの政策発表を控えていることもあり、引き続き本土市場を睨みながらの展開となりそうです。


(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部)

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