辛抱したり
待つことを覚えさせなさい

買い物や外出をするときは、必ず予定を立てます。

 今日はどこへなにをしに行く、今日はオモチャを買ってあげる、と子どもに伝えて納得させてから出かけます。

「今日はおまえのものはなにも買わないけど、ついてきてほしい」と頼んで、つれていくように心がけます。

 しかし、出かけた先で、ついでだからと買い物をしたり、おとなしくしていたごほうびにと、行きあたりばったりにものを買って与えてはいけません。

「いい子だったね。今度はなにか買ってあげよう」
「なにがいいかな。それはちょっと高いからダメだね」

 などと言って、幼児といえども意見を聞き、なるべく欲求をかなえてやりたい……という態度を取り続けると、見たものほしさ、欲求が通るまでの泣き通しなどは、意外としないものです。

 もちろん、ほしくてほしくてという気持ちを抑えきれなくて、何度もせがまれることがあります。

 しかし、たとえ買ってやることができても、すぐには買わず、“辛抱する”“待つ”ほしいという感じを長く持ち続ける”ことを教えます。

 執拗さを身につけるために、親も心を鬼にして、子どもの欲求をはねのけなくてはなりません。

 子どもに、

「買ってもらいたいものは、なんだったかな」
「まだ、あのオモチャほしい?」

 と聞いてみます。

 こうすると、長く一つのことを思い続けることになります。
 何度か反復しないと、幼児はすぐ忘れてしまうものです。

“もの忘れが早い”のは老人だけでなく、幼児もそうなのです。