株式レポート
9月25日 17時20分
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米国市場は続落ながら日本市場は割安感が意識され大幅反発で高値引け - 市況概況

  1. 概況

    本日の日本市場は3営業日ぶりに反発しました。昨日の米国市場は3日続落となったものの、イエレンFRB議長が米国市場の取引終了後に行った講演で年内の利上げが適切との見方を示したことを受けてドル円がやや円安に振れたことや、日経平均が連休前と連休明けの2日間で900円近く下げバリュエーション面やテクニカル面で割安感が出ていたこともあって日本市場は買い優勢でのスタートとなりました。日経平均は46円高の17,618円で寄り付くと一気に上げ幅を広げ250円高近くまで買われました。朝方の買いが一巡するなか日経平均は上げ幅を徐々に縮めると10時半すぎにマイナスに転じました。日経平均は17,500円を割り込んで90円安近くまで売られましたが、8日の直近安値が意識される水準まで下げたこともあってさらに売り込む動きもなく前引けにかけて持ち直し前場は11円安の17,560円で取引を終えました。後場は33円高とプラスに転じて寄り付くと、安倍首相と黒田日銀総裁が午後に会談を行ったことで金融緩和への思惑が膨らんだことをきっかけに日経平均は上げ幅を広げる展開となりました。日経平均は14時過ぎに前場高値を上回ると、その後も堅調に推移し引けにかけて一段高となり308円高の17,880円と高値引けとなりました。新興市場でも東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均がともに反発となっています。

  2. 個別銘柄動向等

    ドイツのフォルクスワーゲンの排ガス試験の不正問題の影響で昨日に大きく売られた大手自動車メーカーは総じて上昇しました。トヨタ(7203)や日産(7201)、ホンダ(7267)が堅調となったほか、昨日の下げが大きかったマツダ(7261)が大幅高となりました。しかし、不正問題が欧州にも波及したこともあってフォルクスワーゲンと取引があるとみられる部品メーカーには昨日に続いて本日も大きく売られるものがみられました。フォルクスワーゲンに排ガス浄化装置を納入している日本ガイシ(5333)が大幅安となったほか、ターボチャージャーを供給しているとみられるIHI(7013)も大きく下げる場面がみられました。2015年12月期通期の売上高見通しを下方修正したキャタピラー(CAT)が昨日の米国市場で6%を超える下落となったことから、連想売りが心配されたコマツ(6301)と日立建機(6305)ですが、昨日に大きく下げていたこともあってともに小幅に上昇しました。下げがきつかったのが業績の不振が伝わったシャープ(6753)で、2015年4-9月期に300億円程度の営業赤字に転落する見通しと報じられたことで一時は10%安まで売られ年初来安値を更新しました。一方で業績が好調なテルモ(4543)が買われました。通期の業績予想を営業利益で従来の700億円から760億円に上方修正したことで大幅高となっています。また、米国たばこ大手レイノルズ・アメリカン(RAI)の一部事業の買収に向けて協議していると伝わったJT(2914)に加え、日銀による追加金融緩和期待が高まったことで大手不動産やメガバンクなどが後場に一段高となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】

本日の日本市場は昨日の米国市場が続落となるなかで大きく上昇しました。昨日の大幅な下げで日経平均の予想PERが14倍を切ったことで、さすがにバリュエーション面で割安感が意識されたうえ、昨日時点の東証1部の騰落レシオが64%、日経平均の25日移動平均とのかい離がマイナス5%とテクニカル的にも売られすぎ感が強く、買いが入りやすいタイミングだったといえます。来週は日本で日銀短観が、中国で製造業PMIが、そして米国でISM製造業景況感指数や雇用統計といった注目度の高い経済指標が相次いで発表される予定です。世界経済の景気減速懸念が強まるなか、こうした経済指標で懸念が少しでも払しょくできるかが注目されますが、3月決算銘柄の権利落ち日である週明けに、日経平均が配当落ち分を一日で埋め切れるかがまずはポイントとなりそうです。

【中国株式市場】
上海総合指数が反落

  1. 概況

    本日の上海総合指数は前日比50ポイント安(1.6%)の3,092ポイントと反落しました(年初来で4.4%安の水準)。中国の創業板指数(日本のマザーズ市場に相当)も85ポイント安(4.1%)の2,020ポイントと反落しました。一方、香港ハンセン指数は日本時間16時時点で53ポイント高の2万1149ポイントと上昇して取引されています。

    中国市場では、前日小幅に上昇した上海総合指数は下落して寄り付きましたが、中国の習近平国家主席の訪米で米中の経済協力が更に進展するとの見方が投資家心理の支えとなり、暫くしてプラスに転じる場面がありました。もっとも、今年7月4日以降中止されていた新規株式公開(IPO)再開の噂(但し中国証券業協会関係者は引けの直前に否定)が嫌気されたほか、週末を控えた手じまい売りが強まり、3,100ポイントを割り込んで軟調が続きました。なお、前日引け後に中国国務院(内閣に相当)が国有企業改革に海外投資家の参加を認める方針を示したほか、資本市場を通じて技術革新への支援を強化することも表明したものの、相場全体への影響は限定的でした。

    香港市場では、前日の欧米株の軟調な流れを受けて、ハンセン指数は売り先行となりました。また、本日朝方の米連邦準備理事会(FRB)のイエレン議長の発言を受けて年内利上げの可能性が改めて意識された中、本土市場の急落も相場の重石となったほか、28日月曜の中秋節(振替休日)を含む三連休を控えて様子見ムードが強まり、上値が重い展開となりました。日本時間16時時点で、公益事業株が上幅に上昇した一方、不動産株指数と金融事業株が上昇した一方、商工業株指数及び公益事業株が下落しています。

  2. 個別銘柄動向等

    香港市場では、カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ、ホテル・レストラン、1928)と銀河娯楽(ギャラクシー・エンターテインメント、ホテル・レストラン、0027)の上昇が目立ちました。また、前日引け後発表された国有企業の改革案が好感され、洛陽玻璃(ガラス製造、1108)が大幅に買われています。

    一方、値がさの騰訊(テンセント・ホールディングス、インターネットソフト、0700)が1%超下落したほか、中国移動(チャイナ・モバイル、無線通信サービス、0941)も軟調に推移しています。また、石油採掘大手の中国石油天然気(ペトロチャイナ、石油・ガス等、0857)などの資源株や、香港電力大手の電能実業(パワー・アセッツ・ホールディング、電力、0006)など公益株もさえない展開となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】

中国経済減速懸念が燻る中、米国を訪問中の中国の習近平国家主席が今晩、ワシントンでオバマ大統領と首脳会談を行う予定となっており、投資家心理の好転に繋がる内容となるかがポイントといえます。また、国有企業改革案の恩恵を受けて、上述の洛陽玻璃などの改革関連銘柄が引き続き物色される可能性がありそうです。さらに、9月分の中国製造業PMIの発表が来週10月1日に予定されており、同月の財新製造業PMIのように小幅悪化となるかが注目されます。

なお、来週は中秋節のため、9月28日は香港市場が休場となります。また、国慶節のため、香港市場が10月1日に休場となるほか、中国本土市場は10月1日から10月7日まで休場となります。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部)

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(マネックス証券)


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