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外資系エリートがすでに始めているヨガの習慣
【第5回】 2015年10月9日
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竹下雄真 [デポルターレクラブ代表]

「腰痛人生よ、さようなら」
しつこい腰痛はヨガで治す

多くの人が経験しているギックリ腰。欧米では「魔女の一撃」と呼ばれているとか。冷や汗を流しながらトイレまで這っていったという人もいるだろう。

問題は腰痛の多くが繰り返し再発したり、慢性化することである。長時間デスクワークをしているビジネスマンにとっても、接客業や運送業など体が資本のビジネスマンにとっても、腰痛は大敵。勝てるビジネスマンであり続けるなら、何とか予防したい。

そこで最近注目されているのが、ヨガの効果である。


腰痛は国民病

日本国内だけで2800万人が腰痛に悩まされているというデータがあり、腰痛は今や国民病です。アフリカの原住民は毎日数十キロ歩いて水汲みや狩猟をしているにもかかわらず、意外なことに腰痛の人はいないといいます。交通網が発達して歩く距離が減り、毎日椅子に座ってストレスを受けながらデスクワークをしている私たちのほうが、腰に負担のかかる生活を送っているのです。

私のスタジオでも、肩が丸まって、頭が前に出ている猫背の男性は少なくありません。彼らにヨガで「背筋をピンと伸ばして」と言っても、肩は丸まったまま。彼らなりに背筋を伸ばしているつもりでも、伸ばせなくなっているのです。

猫背になる原因は、スマホやパソコンなどの画面を覗きこんで見続けていることがほとんどです。猫背の姿勢は重心のバランスが後方にいきがちなため、腰に負担が多くかかってしまいます。

最近、グーグルやフェイスブックのオフィスでは立ったままパソコンで作業をするスタンディングデスクを導入しています。

近年はさまざまな研究で、座りっぱなしの生活の弊害が分かってきました。イギリスのヨーク大学の研究によると、長時間のデスクワークや車の運転など、座っている時間が長い生活を続けると、心血管系の疾患や糖尿病などを発症するリスクが高まり、寿命が縮まる可能性があるとのこと。そのまま体を動かさずに家と会社を往復していたら、どれだけの勢いで寿命を縮めているのでしょう。

ところで、ヨガではどのように病気をとらえているのでしょう。

前回、ヨガでは体に7つのチャクラがあると考えられているとご紹介しました。チャクラとはサンスクリット語で光の環を意味し、エネルギーの出入り口になります。ここから宇宙に充満するエネルギー「プラーナ」を体に取り入れるのです。

チャクラは「ナディ」というエネルギーの通路によってつながっています。この通路により全身にエネルギーが分配され、生命活動が営まれているのです。

もし、このチャクラやナディの働きが悪くなると生命エネルギーが減少し、人は病気になるといわれています。ヨガでは体操や呼吸、瞑想によりチャクラを開き、ナディの流れをよくすることで病気を治し、健康を取り戻せると考えているのです。

ヨガは腰痛治療の最先端!?

腰痛は一度なったら治らないといわれています。整体やカイロプラティックに通い、バキバキッと骨のゆがみを元に戻してもらったら、それで解決すると考えている人も多いでしょう。しかし、姿勢が悪ければ元の木阿弥です。姿勢を治さない限りまた骨がゆがみ、腰痛は再発します。

これだけ医療の技術が発達した現代でも、実は腰痛の85%は原因不明です。

皆さんの中にも、医師から「腰痛はストレスのせいですね」と診断され、湿布をもらったぐらいで、納得がいかない思いをした人もいるでしょう。これは医師が診断を逃げているわけではなく、実際に精神的なストレスが腰痛を引き起こすケースもあるとわかってきました。

脳にはDLPFC(背外側前頭前野という痛みを緩和する物質を出す部分があります。腰痛への恐怖や不安のストレスから、このDLPFCの働きが悪くなると痛みが緩和されないといわれています。実際に痛みがなくても幻の痛みを感じるので、病院で見てもらってもどこにも原因が見当たらない、となるのです。

そのような症状の人でも、時間が経てば9割の人の腰痛が改善するという映像を観るだけで不安感がなくなり、痛みがなくなっていくという実験を、以前NHKスペシャルで紹介していました。同時に、背中をそらす運動をすると、腰痛でも身体を動かせるのだと自信がついて腰痛は改善されていくそうです。

こういった話を聞くと、ストレスを解消し、適度な動きができるヨガは腰痛の恐怖や不安を解消するために最適ではないかと思います。

実際、アメリカの国立補完統合衛生センターの研究によると、慢性または再発性腰痛の人が12週間ヨガのクラスを受けたところ、通常の治療を受けた人よりも機能が改善したという結論が出ました。世界的に、腰痛を予防するのならヨガという流れが生まれているのです。

腰痛を防ぐ1ポーズヨガ

今回は、会社で長時間デスクワークをしていて腰がつらくなったときにすぐにできるヨガをご紹介します。同じ姿勢で仕事をしていると血の巡りが悪くなるので、ひんぱんに身体を動かして血行を促進させましょう。

通常は床に座ってやるポーズを、椅子でできるように簡単にアレンジしました。

(1)椅子に背もたれから体を離して腰かけます。胸を引き上げるように意識して背筋をピンと伸ばします。
(2)鼻から息を吸い、吐きながら、骨盤は呼吸で整えた位置で安定させ、肋骨、胸、肩、首と順に状態をねじりながら左後方を向きます。顎を引かないようにしましょう。このとき、左手で膝を押すようにすると胸がグッと開き、腰にひねりを加えられます。右手は椅子をつかむと安定します。この状態で5呼吸分(吸って吐いてを5回)キープします。
(3)息を吸いながら戻し、次は同じように鼻で息を吐きながら右側に上体をひねり、戻します。これで1セット。これを3~5回繰り返しましょう。

肩から勢いで振り向くと腰があまりひねれないので、腰から徐々に上がっていくようにひねるのがコツです。背中が丸まっていると逆に腰を痛めてしまうので、背筋は必ず伸ばしてください。

また、バランスを取るために右向きと左向きを同じ回数やるのも重要です。

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竹下雄真 [デポルターレクラブ代表]

1979年3月26日神奈川県出身。早稲田大学大学院修了。アメリカシアトルでパーソナルトレーナー研修に参加。帰国後、フリーのパーソナルトレーナーを経て、都内パーソナルトレーニングジムでマネージャーパーソナルトレーナーとして、多くの著名人やスポーツ選手、芸能人の肉体改造に携わる。退社後、大手広告代理店に在籍し、街づくりなどのソーシャルメディアやイベントを担当。その後、独立し株式会社ポジティブを設立。会社経営の傍ら、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科スポーツマネジメントコースでスポーツビジネスを学び、スポーツ修士課程を修了。2011年5月西麻布にプライベートパーソナルトレーニングジム、デポルターレクラブをオープン。2014年よりデポルターレヨガを開始。経営者や外資系ビジネスマン、政治家、プロ野球選手、F1選手も通う人気のプログラムとなっている。


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ヨガは女性のものというイメージが定着しているが、いま働く男性のあいだでもヨガが再評価され、始める人が急増しているという。体の柔軟性や呼吸法は男性にとっても、とても大切なものだ。仕事のスキル以前に体が整っていないと、基礎ができていないのと同じこと。本書はありそうでなかったビジネスマン向けのヨガ入門だ。

(取材・構成:大畠利恵 ヨガトレーナー:金井俊希)

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