【その4】パワーポイントの前にワードを起動する

僕はプレゼンの講評役を依頼されることも多いのだが、残念ながら、ほとんどの人のプレゼンは採点以前の水準である。

それは言葉が考え尽くされていないから。イメージで考える力がある人なら、いきなりパワーポイントでスライドを作成してもうまくいくのかもしれないが、ほとんどの人にその能力はない。
だから結果として、十分に考えられていないプレゼンになってしまっているのだ。

そこで僕は「まず文章で書きなさい」と指導するようにしている。
自分が伝えようとすることを「接続詞を使った文章」のかたちに組み立ててから、スライドに落とし込んでいくのだ。

プレゼンの達人と言われているスティーブ・ジョブズのような人ですら、スライドに映しているのはごくわずかな文字や製品のイメージである。要するに、彼のプレゼンのすごさはやはり、彼が話している「言葉」にあるということだ。

プレゼンをするときはいきなりイメージから入るのではなく、まずは言葉(論理)で自分の思考を組み立てていくようにしよう。