先日、パソコンを立ち上げて最新ニュースをチェックしたら、中国のメディアがアップしたあるニュースの内容に目を奪われ、感慨深いものが胸に去来した。

「深センの30平米の狭い部屋に26名のベトナム密航者」と題するニュースの内容はだいたい次のようなものだ。

密航者受け入れ国となった中国にのしかかる課題金儲けを夢見て、密航者たちは中国を目指す

 このほど駐広東および香港の境界の辺防(国境)警備六部隊は10月9日、ベトナム国籍の密航容疑者を26名捕え、重大な外国人密航事件を解決したと発表した。

 10月9日正午,調査員がねらいを定めたエリアで、逮捕計画に基づき、隊員を四手に分け、深セン南山区白石洲東二坊にある貸家付近に待ち伏せさせた。17時20分ごろ、部隊長の命令に従い、長時間待ち伏せしていた隊員が一斉に駆け寄り、貸家の鉄門を一瞬で突破し、30平米に満たない狭い部屋に26名の密航容疑者らがすし詰め状態になっているのを発見した。

 部屋の中は荒れていて、設備も極めて貧しく、乱れ放題だった。隊員らは速やかに現場をまとめ、その26名の密航容疑者を連行した。

 初回の取り調べによると、密航容疑者26名のうち男性が16名、女性が10名、すべてベトナム国籍だ。多くが血縁または親族関係にあり、そのうち夫婦関係と兄弟や親子関係がそれぞれ2組いた。1990年代生まれが半数以上を占め、最年少者はわずか14歳だった。

ベトナムの10倍以上の給料と言われ
「金儲け」の誘惑にかられた密航者たち

 取り調べていくなかで、ベトナム国籍の1人の男性がなまりのある中国語で、調査員に次のように白状した。