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10月19日 15時8分
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中国株 堅調な展開か GDP予想比上振れや政策期待を引き続き好感 - 中国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の中国株式市場
―中国株 大幅上昇 冴えない経済指標を受けて追加緩和などの期待が高まる―

<先週の概況>

先週の中国株式市場は大幅に上昇しました。ハンセン指数は週間で3%近く上昇し2万3067ポイントで終了し、上海総合指数は週間で7%近く上昇し、3,391ポイントで引けました。

国慶節の連休明けから上げてきた上海総合指数ですが、冴えない経済指標を受けて追加緩和や、26-29日開催の五中全会での政策計画に対する期待が高まる中、利益確定の売りをこなして一気に節目の3,300ポイントを回復して大幅に続伸しました。

中国株式市場バリュエーション

業種別リターン

香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

香港市場では、中国国務院による農村地域の通信網の整備方針に加え、中国の3大通信キャリアが共同出資して昨年7月に設立した中国鉄塔股フン有限公司に、通信鉄塔と関連資産を譲渡すると発表したことも好感され、中国聯通(チャイナ・ユニコム、各種電気通信サービス、0762)が週間で7%超上昇したほか、中国移動(チャイナ・モバイル、無線通信サービス、0941)も週間で3%近く上げるなど、通信株が軒並み賑わっています。また、銀河娯楽(ギャラクシー・エンターテインメント、ホテル・レストラン、0027)の7-9月期決算の売上高が123億香港ドルと前期比5%上昇したことから週間で10%超上昇しました。更に、恒隆地産(ハンルン・プロパティーズ、不動産管理・開発、0101)や長江和記実業(Hutchison Holdings Ltd、不動産管理・開発、0001)などの香港系の不動産会社がそろって堅調に推移しました。8日に発表されたハト派的なFOMC議事要旨を受けて米国の利上げが来春に先送りされるとの見方が強まり、米国に連動(ペッグ)させている香港の住宅ローン金利引き上げが遠のくとの思惑から買われたようです。

<下落>

リスクオンムードが強まる中、ディフェンシブとされる中国旺旺控股(ワンワン・ホールディング、食品、0151)は週間で4%超下落したほか、康師傅控股(ティンイー、食品、0322)や中国蒙牛乳業(チャイナ・メンニウ、食品、2319)なども3%前後下げました。

先週発表された主な経済指標

10月13日 中国貿易収支 9月 603.4億ドル 市場予想 +482.2億ドル、前回 +602.4 億ドル
輸出 9月 -3.7% 市場予想 -6.0%、前回 -5.5%
輸入 9月 -20.4% 市場予想 -16.0%、前回 -13.8%

9月の中国の輸出は前年比3.7%の減少と、6.0%減の市場予想を上回ったものの前年比マイナスに留まりました。また、9月の輸入は16.0%減を見込んでいた市場予想に届かず、前年比20.4%減と減少率が前月から拡大しました。こうしたなか9月の貿易収支は前月から黒字が更に増加し、603.4億ドルの黒字となりました。

輸出については、「中国輸出金額の推移 地域別」のグラフを見ると、米国向けの輸出(8月の154→9月の166)や、欧州向けの輸出(8月の114→9月の124)、アジア向けの輸出(8月の200→9月の214)の増加が目立った一方、日本向けの輸出(8月の122→9月の121)が小幅に減少しました。輸入については、前年比が前月より下げ幅をさらに拡大した原因としては、前年同月が比較的高いベースだったことや、弱い内需、原材料の価格の低迷などが挙げられます。

10月14日 生産者物価(PPI、前年比) 9月 -5.9% 市場予想 -5.9%、前回 -5.9%

9月のPPI は5.9%減と市場予想と一致し、43か月連続でマイナス圏にとどまっています。原油などの原材料価格が下落したことや中国国内需給の低迷などが主な原因だと考えられます。

10月14日 消費者物価指数(CPI、前年比) 9月 +1.6% 市場予想 +1.8%、前回 +2.0%

9月のCPIは前年比1.6%上昇し市場予想を下回りました。内訳をみると、食料を除くCPIと食料関連のCPIは共に上昇率が縮小しました。なかでも、原油をはじめとして、通信ツールや卵などの価格の下落も目立ちました。

今週の主な経済指標

10月19日 固定資産投資(前年比) 1-9月 +10.3% 市場予想 +10.8%、前回 +10.9%

1~9月の固定資産投資額は前年比10.3%増と、伸び率は1~8月(10.9%増)から鈍化し、2000年通年(9.7%増)以来の低い水準となりました。内訳をみると、9月の不動産投資の減速が引き続き鮮明となった一方、建設業投資の伸び率は前月から増加しています。


10月19日 鉱工業生産(前年比) 9月 +5.7% 市場予想 +6.0%、前回 +6.1%

9月の鉱工業生産は前年比5.7%増と、市場予想の6.0%増に届かなかったほか、前回の6.1%増より増加率が鈍化しました。


10月19日 国内総生産(前年比) 3Q +6.9% 市場予想 +6.8%、前回 +7.0%

7-9月期の国内総生産(GDP)は前年比6.9%増と、4-6月期のGDP成長率と比べて小幅に鈍化したものの、6.8%増とみていた市場予想を小幅に上回りました。内訳を見ると、先進国の緩やかな景気回復を受けて輸出が堅調であり、小売売上高の好調も全体の追い風となったものの、固定資産投資と工業生産高はともに一段と鈍化していることから、基礎的な経済が依然として脆弱である側面を示している一方、構造転換が徐々に進んでいる傾向がみえます。また、4-6月期の国内総生産(GDP)での伸びが最も目立った金融業ですが、中国証券監督管理委員会(証監会、CSRC、日本の金融庁に相当)による信用取引の監督強化を受けて伸び悩んだこともGDP「破七」(7%振れ)の要因の一つだと考えられます。

こうしたなか、9月分の輸入や物価指数、鉱工業生産などの低迷を受けて、第4四半期に利下げや預金準備率の引き下げなどの追加緩和やインフラ投資をはじめとする財政出動などを行う可能性が高まりそうなほか、9月末に発表された新エネルギー車の購入・走行制限の撤廃、住宅ローンの規制緩和策、10月中上旬に発表された優良貸出債権を担保とする再貸出制度の拡大、農村地域の通信網の整備等のすでに実施した措置が経済成長の一定の下支えとなり、10-12月期のGDPはリバウンドする可能性が高いとみられます。


マーケットビュー
―中国株 堅調な展開か GDP予想比上振れや政策期待を引き続き好感―

先週の本土市場は上海総合指数が週間で6.5%高と大幅に続伸しました。中国人民銀行が貸出資産担保再貸出の導入地域拡大を発表したことが好感され上海総合指数は週初から大きく上昇してスタートすると14日こそ下落したものの、その後も堅調な展開が続きました。13日発表の貿易統計や14日発表の物価統計などの弱い数字を受けて中国人民銀行による追加金融緩和期待や、26日から開かれる五中全会を前に政策期待が高まりました。また、政府による農村部の高速通信網の整備、原発建設の推進策に加え、農産物、エネルギー、環境保護サービス、医療サービス、交通・運輸、公共事業・公益性サービスの6分野について市場改革の基本計画などを打ち出したことも市場心理の改善につながり相場を押し上げました。

先週の香港市場でハンセン指数は3週続伸となり週間で2.7%上昇しました。週初の12日は本土の株高を受けて買い先行となったものの、13日には中国の9月分貿易統計で輸入が市場予想を大きく下回ったことから景気減速への懸念が改めて意識され反落しました。14日も弱い物価統計の発表を受けて続落しましたが、中国の追加緩和期待や5中全会を前に政策などの期待が高まり15日に大きく反発すると、16日も続伸しハンセン指数は約2カ月ぶりに2万3000ポイント台を回復しました。ただ、16日は週明けに中国のGDPなど主要経済指標の発表を控えて様子見ムードも強まりやや上値が伸び悩みました。

中国株の上昇基調はしばらく続くとみられます。本日発表の7-9月期の国内総生産(GDP)が6.9%増と政府の年間目標である7%から下振れたものの市場予想を小幅に上回ったことや、李克強首相が17日の経済情勢の座談会で「十分な雇用確保や収入の増加、環境の改善が続いていることから、GDP成長率が7%近辺で高かったり低かったりすることに問題はない」強調したことで過度な景気への警戒感が後退しそうです。また、本日(19日)の人民日報が「全体的にみると第3四半期以来冴えない経済指標が多かったものの、一部指標の変動は経済構造の変化を反映しているのではないか」と伝えたことも安心感につながりそうです。

上海総合指数とハンセン指数がともに3週続伸となり堅調な展開が続いていることで下値不安が後退するなか、26-29日開催の五中全会での政策への期待もあって投資家のセンチメントは好転しています。今週は利益確定の売りをこなしてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

なお、今週は20日の中国移動(チャイナ・モバイル、無線通信サービス、0941)及び22日の中国聯通(チャイナ・ユニコム、各種電気通信サービス、0762)の7-9月期の決算発表が予定されており注目です。

フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川(Tony Lin)

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