避難タワーを備える
防災駐車場を提案

 今後の駐車場に求められるものは大きく二つある。夜の駐車場には暗く怖いイメージがあるが、原氏は「安心して利用していただけるための万全な防犯対策に加えて、カラーLED照明などを使って鉄の硬い建物が柔らかく感じるような、親しみやすい駐車場を実現していきたい」と言う。

 また、防災拠点としての利用も提案している。災害拠点病院に併設した立体駐車場では、トリアージ対応を計画。救急車が進入できるようメタルパークの有効階高は3.2メートルまで対応できる。さらに太陽光発電パネルや簡易な電気・水道・排水といった設備により、ライフラインの遮断にも備えることができる。

LED照明によるゾーニング(区画整理)や、柔らかな色彩や爽やかな色彩で閉塞感を緩和して、防犯効果を高めつつ快適な空間を創出

 津波が予測される地域では、立体駐車場に避難タワーを併設する津波避難駐車場(特許出願済み)を提案。平常時には立体駐車場として使い、津波襲来時には車いす避難も容易なスロープ付きの避難場所となる。駐車場よりも高い津波に対しては併設のタワーに上って難を逃れる。想定外の災害が頻発していることから引き合いも数多いという。

 顧客の多様な要望に確かな技術で応える──。それが同社の真骨頂であろう。