利回り10%を目指した投資は当然ながらそれなりのリスクがある。成功させるには、どんな方法、心構えで投資すればいいのだろうか。連載を振り返りつつ、ダイヤモンドQ編集部が解説する。 

 一生涯、お金のことで困らず余裕を持って暮らすには、果たして幾らぐらい必要なのか。老後に余裕を持った生活をして、快適に老人ホームに入ることまで考えると1億円程度あれば十分ではないだろうか。しかし資産を1億円に増やすための運用というのはなかなか難しい。

 なるべくリスクを取らず、元本保証でお金を増やすのであれば預金がいい。ただし5年定期預金だと国内の銀行では現在、オリックス銀行の年利0.4%が最高であり、ほとんどお金は増えない。

 一方で超高金利、例えば2倍以上に増やすのであれば、少額のタネ銭で20倍以上の金額を取引できる「ミニ日経225先物取引」を使えばいいだろう。しかし、これでは元本がなくなってしまう可能性がある。はっきり言って普通の個人投資家にはリスクが高過ぎる。

 投資というものは、自分の資産、年収、年齢に合った、適度なリスクを取りながら資産を増やしていくのがベストだ。1億円が目標だとしたら、50代ですでに9000万円持っている人はそれこそ、預貯金や債券で保守的に運用するのが最適だ。

 ただしそうしたお金持ちは少ない。普通の人はもっと高い運用利回りを目指さなければ資産は増えない。その一つの解として「10%投資」をお勧めしたい。

 10%というのは今の日本ではなかなか高い目標だ。10年前に日本株を購入していた場合、年率換算のリターンは平均5%強。世界の株式のリターンは平均7%弱。株式投資はそれなりのリスクがあるといわれるが、それ以上のリスクを取らないと利回り10%は実現しないのだ。