株式レポート
10月26日 13時43分
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リスクオンムードも利益確定出やすい展開に - 米国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の米国株式市場
―欧州・中国のサプライズ緩和発表で大幅続伸―

<先週の概況>

先週の米国株式市場は、主要3指数が揃って大幅に上昇しました。22日に欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁によって12月の追加金融緩和実施が強く示唆されたこと、23日に中国人民銀行が利下げや預金準備率の引き下げなど金融緩和政策を発表したことと、マイクロソフトなど一部ハイテク企業の好決算などを受け、ダウ平均は週間で400ドル超の大幅上昇となりました。

米国株式市場バリュエーション

業種別リターン

ダウ平均採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

ダウ平均採用の30銘柄中24銘柄が上昇、6銘柄が下落しました。好決算銘柄は上昇、冴えない決算を発表した銘柄は下落と素直な反応が目立ちました。マイクロソフト(MSFT)はクラウド事業が好調だったことなどから利益が市場予想を上回り、週間で11.3%高と大きく買われました。マクドナルド(MCD)は為替変動の影響を除いた売上高は前年同期比7%の増収で、1株利益が予想を上回ったことから7%超の大幅上昇となりました。

<下落>

IBM(IBM)は14四半期連続の減収となったほか、今期の1株利益の見通しを引き下げたことなどが嫌気されて週間で3.8%の下落となりました。

先週発表された主な経済指標

NAHB住宅市場指数 10月 64 市場予想 62 前月 62
住宅着工件数(年換算) 10月 120.6万件 市場予想 114.2万件 前月 112.6万件

先週発表された住宅関連の経済指標は住宅市場の好調を示唆する内容でした。19日に発表されたNAHB住宅市場指数は64と市場予想および前月を上回り、金融危機後の最高を更新しました。
20日に発表された9月の住宅着工件数も市場予想および前月を上回る好内容でした。
住宅市場の好調は個人消費にプラスに作用する可能性があり、米国経済の先行きに対して非常にポジティブな兆候と言えます。

今後発表される主な経済指標

連邦公開市場委員会(FOMC)

27日から28日にかけてFOMC(連邦公開市場委員会)が開催されます。今回の会合でも利上げについて議論される見通しですが、利上げが決定される可能性は非常に低いとみられています。その理由の1つ目は、前回会合での利上げ先送り理由と前回会合からの日の浅さです。前回会合後の記者会見で、イエレンFRB議長は中国や世界経済の失速が米国経済に与える影響を見極めたいのが利上げ先送り理由の1つであるという主旨の発言を行いました。前回会合から1ヵ月ほどしかたっておらず、中国経済の失速度合いなども明らかとなっていないなかで利上げを決定することは前回の発言と矛盾することになります。理由の2つ目は、9月分の雇用統計の下振れです。非農業部門雇用者数が前月差14.2万人増と低調で、労働参加率も62.4%と前月から0.2%低下しました。米国労働市場の回復に鈍化の可能性が出たところで、FOMCが利上げを急ぐメリットは多くありません。利上げが決まる可能性が極めて低い今回の会合でのポイントは12月の利上げ実施に向け、声明文で何らかの示唆が示されるかどうかいうところでしょう。イエレン議長やフィッシャー副議長など主流派は依然として年内利上げに意欲を示しており、12月利上げ実施の可能性はまだ残っています。

マーケットビュー
―リスクオンムードも利益確定出やすい展開に―

先週のマーケットビューでは、短期的にやや過熱感があることから揉み合い推移となるのではないかと記しましたが、ECBや人民銀行の金融緩和、ハイテク企業を中心とした決算上振れなどから米国株は大きく上昇しました。
引き続き行われている米国企業の決算発表は、市場予想を上回る好内容が発表されています。アマゾン(AMZN)、マイクロソフト(MSFT)、アルファベット(GOOG)の3大IT企業は揃って市場予想を上回る利益を発表し、ナスダック総合指数などを大きく引き上げました。これらの企業の決算の影響などから米国企業全体の利益も事前の予想より上振れて着地する見込みとなってきました。トムソン・ロイターがまとめている7-9月期のS&P500採用企業の利益は、前年同期比2.8%の減益と、引き続き減益見込みではあるものの、前週時点の3.9%減益から1.1%上方修正されました。
各国の中央銀行の積極的な金融緩和姿勢は米国株にとって当然ポジティブであるものの、ダウ平均は足下の1ヶ月で10%ほど上昇しており、利益確定売りが出やすい局面にあるとみられます。また、今週はFOMCの声明発表で12月利上げを排除しないという意図が示される可能性もあり、その場合にはいったん若干の調整局面になる可能性があるとみています。

フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕

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(マネックス証券)


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