株式レポート
10月26日 17時22分
マネックス証券

先週末の中国の金融緩和発表など受け日経平均続伸し一時1万9000円台回復 - 市況概況

  1. 概況

    本日の日本株式市場は日経平均が121円高の1万8947円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。サプライズで発表された人民銀行の金融緩和政策などを好感して上昇した先週末の米国市場、またドル円が121円台まで円安に振れたことを好感して、日経平均は210円高の1万9036円と1万9000円台を回復して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げ、一時は上げ幅を260円超まで広げました。その後も前場は高値圏でのもみ合いとなり、227円高での前引けとなりました。日経平均は先週末に400円近い大幅上昇となっていたことからか、後場に入ると利益確定売りが出てほぼ一本調子で上げ幅を縮めました。日経平均はまもなく1万9000円の節目を割り込むと、その後も上げ幅を縮めて結局安値圏での大引けとなりました。業種別には3%超の上昇となった空運業のほか、電気機器や医薬品など28業種が上昇しました。

  2. 個別銘柄動向等

    先週末の大引け後に4-9月期の継続事業税引前四半期利益を従来予想の2000億円から2540億円に大きく上方修正した日立(6501)は、東証1部の売買代金2位には入って6.1%の大幅上昇となりました。また、ANAホールディングス(9202)は4-9月期の営業利益が前年同期比5割弱増加し、4-9月期として過去最高を更新した見込みだと報じられ、2%近い上昇となりました。ANAの報道に触発されてか日本航空(9201)は4.5%の大幅高となっています。また、パナソニック(6752)は4-9月期の営業利益が前年同期比1割増になったようだと報じられ、業績の好調さが好感されて6.1%の大幅上昇となりました。画像用半導体事業をソニー(6758)に譲渡する方針と報じられた東芝(6502)は3.6%高となり、ソニーも2.5%高と堅調でした。

【VIEW POINT: 明日への視点】

今週は重要なイベントが目白押しといった様相です。まず、本日から29日まで中国共産党が今後の経済政策を議論する「5中全会」が開催されます。中国景気を下支えするための財政政策が発表されるか注目されます。また、28日(日本時間29日午前3時)に連邦公開市場委員会(FOMC)の声明発表、30日のお昼ごろには日銀の金融政策決定会合の結果発表と米日の金融政策を決める重要な会合が相次いで開催されます。今月のFOMCでは利上げ見送りの可能性が高いと予想されていますが、12月のFOMCでの利上げについて何らかのシグナルが示されるか注目されます。また、日銀の金融政策決定会合では追加金融緩和発表の可能性が指摘されています。追加緩和を予想する向きと緩和見送りを予想する向きが拮抗しているだけに、結果がどちらに転んでもマーケットはある程度大きな反応を見せそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)

【中国株式市場】
上海総合指数が小幅に続伸

  1. 概況

    本日の上海総合指数は前日比17ポイント高(0.5%)の3,429ポイントと小幅に続伸しました(年初来で6.0%高の水準)。一方、中国の創業板指数(日本のマザーズ市場に相当)は10ポイント安(0.4%)の2,527ポイントと小幅に反落しました。また、香港のハンセン指数は日本時間16時時点で35ポイント安の2万3116ポイントと小幅に反落して取引されています。

    中国市場では、中国人民銀行(中央銀行)が23日引け後に、24日から銀行の貸し出しと預金の基準金利を0.25%ポイント下げに加え、市中銀行の預金の一定比率を強制的に中銀に預金させる比率である預金準備率を0.5~1.0%ポイント引き下げる追加金融緩和を決めたことが好感され、上海総合指数は続伸してのスタートとなりました。また、本日から開催の中国共産党の第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)での政策への期待も支援材料となり、前場は堅調な推移が続きました。もっとも、後場には利益確定売りに押され、一時マイナスに転じる場面もみられました。引けにかけて、やや買い戻され、結局小幅高で取引を終えました。

    香港市場では、中国の追加金融緩和を受けてハンセン指数は大幅に上昇して寄り付きました。しかし、値嵩株の騰訊(テンセント・ホールディングス、インターネットソフト、0700)や中国工商銀行(商業銀行、1398)などの軟調が相場の重石となり、前場には上げ幅を徐々に縮める展開となり、一時マイナスに転じる場面もありました。後場には利益確定売りが一段と膨らみ、軟調な展開となっています。日本時間16時時点で、商工業株指数をはじめ、不動産株指数や、金融事業株と公益事業株が軒並み小幅に下落しています。

  2. 個別銘柄動向等

    香港市場では、中国鉄建(鉄道メーカー、1186)が23日大引け後、子会社の中鉄二十局集団有限公司などが組成するコンソーシアム(企業連合)が、貴州省甕安-馬場坪鉄道の建設・運営事業を官民パートナーシップ(PPP)方式で受注したと発表したことが好感され、前場には上昇したものの後場にマイナスに転じました。また、7-9月期決算で不良債権比率が上昇したと発表した中国農業銀行(商業銀行、1288)が軟調となっています。更に、先週に合併観測を受けて大幅上昇していた中国国際航空(エア・チャイナ、航空業、0753)と中国南方航空(航空業、1055)が続落しています。

    半面、中国の追加金融緩和の恩恵を受けるとの見方から中国海外発展(チャイナ・オーバーシ-ズランド、不動産管理・開発、0688)や万科企業(不動産、2202)など本土の不動産開発株が大幅に上昇しています。また、相場の地合い好転を背景に海通証券(証券業、36837)など証券株も買われています。更に、好業績への期待から金沙中国(サンズ・チャイナ、ホテル・レストラン、1928)が3%超値上がりしています。

【VIEW POINT: 明日への視点】

週末の中国人民銀行による追加金融緩和の発表を受けて、投資家心理が改善していますが、上海総合指数が先週までの三週間で350ポイント超上昇し、ハンセン指数は四週間で2,000ポイント近くも上昇してきたことから利益確定売りが出やすいなか、明日の本土市場と香港市場は共に神経質な展開が続きそうです。ただ、今週開催の五中全会での政策期待が根強く、下値は限定的とみられます。

なお、企業決算が本格化する香港市場では、本日引け後に中国海外発展(チャイナ・オーバーシ-ズランド、不動産管理・開発、0688)と百麗国際控股(ベル・インターナショナル・ホールディングス、繊維・アパレル、1880)の決算発表が予定されており、それぞれの市場予想を超えるかが注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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(マネックス証券)


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