株式レポート
10月28日 17時20分
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マネックス証券

決算内容によって株価の明暗分かれるも日経平均は反発 今夜は米国のFOMCに注目 - 市況概況

  1. 概況

    本日の日経平均は125円高の1万8903円と反発しました。TOPIXやJPX日経400も上昇した一方、新興市場のマザーズ指数は小幅に下落しました。本日の日本市場は、上昇して始まったTOPIXが一時マイナスに転じ、その後再びプラス圏に浮上するなど重要イベントを前に方向感があまり出なかった1日でした。昨日の米国市場は主要指数が小幅に下落しましたが、昨日170円安と大きく下落していた反動で、日経平均は49円高と上昇して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を拡大し、一時は150円高近くまで上昇しましたが、その後は急速に上げ幅を縮め、10時頃に本日の安値をつけ上げ幅は40円を割り込みました。日経平均はその後再び上げ幅を広げ、113円高での前引けとなりました。後場寄り後まもなく上げ幅を縮めた日経平均ですが、その後は後場を通してじりじりと上昇し、高値圏での大引けとなりました。日経平均は0.7%の上昇でしたが、TOPIXの上昇率は0.3%にとどまり、乖離が比較的大きくなりました。日経平均はファナック(6954)、ソフトバンクグループ(9984)、東京エレクトロン(8035)、ファーストリテイリング(9983)の4銘柄がそれぞれ堅調で、日経平均を計90円近く押し上げており、それがTOPIXとの乖離が広がった要因です。

  2. 個別銘柄動向等

    日本企業の決算発表が徐々に本格化し、決算の好不調で明暗がわかれた1日でした。4-9月期の営業利益は前年同期比7.9%の減益に終わったものの、今期の業績予想を上方修正したファナックは4.7%の大幅高となりました。同じく今期の業績予想を上方修正した東京エレクトロンは6.6%の大幅高となっています。今期の業績予想は据え置きながら、4-9月期の営業利益が前年同期比12.5%の増益で、市場予想も上回った信越化学(4063)は4%高となりました。同じく4-9月期の営業利益が市場予想を大きく上回った三菱自動車(7211)は6.6%高となっています。一方、中国事業の不調を理由に今期の業績予想を引き下げた日立金属(5486)は12.5%の大幅安となりました。その他にも日立建機(6305)や日本精工(6471)、オムロン(6645)やキヤノン(7751)など昨日の引け後に業績予想の下方修正を行った銘柄は軒並み下落しました。

【VIEW POINT: 明日への視点】

徐々に日本企業の決算発表が本格化しており、業績の好不調によって株価の明暗が分かれています。好業績にも関わらず、中国事業等への過度な不安から株価が売り込まれていた銘柄も決算発表で好業績が確認されれば出遅れ感から買いが集まるとみられます。そのような銘柄の株価の戻りを狙うという方法も有効かもしれません。また、日本時間の今夜午前3時に、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表が行われます。今回の会合で利上げが決まる可能性は極めて低いとみられていますが、声明文で今後の利上げについてどのような示唆が行われるかによって株価の反応も大きく異なってくるとみられます。米国株は9月分の雇用統計が低調に終わり、年内利上げ可能性が後退して以降株価が大きく反発したため、年内利上げを示唆するタカ派的なメッセージが声明文に盛り込まれれば、目先の株価が調整する可能性を意識しておいた方が良さそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)

【中国株式市場】
上海総合指数が大幅反落

  1. 概況

    本日の上海総合指数は前日比59ポイント安(1.7%)の3,375ポイントと5日ぶりに大幅に反落しました(年初来で4.3%高の水準)。また、中国の創業板指数(日本のマザーズ市場に相当)は78ポイント安(3.1%)の2,485ポイントと大幅に反落しました。この間、香港のハンセン指数は日本時間16時時点で150ポイント安の2万2992ポイントと2万3000ポイントを割り込んで取引されています。

    中国市場では、小幅に下落して始まった上海総合指数は人力資源社会保障部の報道官が27日引け後、定年退職後の年金を支給する養老保険基金(資金規模約2兆元、円換算で38兆円)についてこれまで積極的に行われていなかった投資運用を2016年に開始すると発表したことを受け、株式市場への資金流入期待からプラスに転じる場面もありました。但し、前日まで4営業日続伸した後とあって利益確定の売りが膨らみ、午後に入って、下げ幅を徐々に拡大し、結局大幅安で取引を終えました。

    香港市場では、昨日の米国株安の流れを受けて、ハンセン指数は続落して寄り付きました。また、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの思惑から手控えムードとなる中、本土市場の反落も嫌気され、ハンセン指数は軟調に終始しました。日本時間16時時点で、公益事業株が小幅に上昇した一方、商工業株指数や、金融事業株、不動産株指数などが下落しています。

  2. 個別銘柄動向等

    香港市場では、前日の原油価格の続落を受けて、中国海洋石油(CNOOC、石油・ガス等、0883)や中国石油天然気(ペトロチャイナ、石油・ガス等、0857)、中国石油化工(シノペック、石油・ガス等、0386)などが1%超続落しています。また、前日引け後に発表された2015年7-9月期決算が前年同期に比べて3割増益となった中国平安保険(ピンアン・インシュアランス、2318)が前場に上昇したものの、後場は利益確定売りに押されました。

    一方、国泰航空(キャセイ・パシフィック・エアウェイ、旅客航空輸送業、0293)は原油安を受けてコスト減との思惑から1%近く上昇しています。また、ディフェンシブとされる香港地下鉄公社(MTRコーポレーション、陸運・鉄道、0066)や電能実業(パワー・アセッツ・ホールディング、電力、0006)なども買われています。

【VIEW POINT: 明日への視点】

利益確定売りが膨らむ中、本日上海総合指数が3,400ポイントを維持できなかったことが嫌気され、明日の本土市場は続落してのスタートが予想されます。また、明日の香港市場は米FOMCの政策発表を睨みながらの展開となりそうです。こうしたなか、中国石油化工(シノペック、石油・ガス等、0386)や中国建設銀行(チャイナ・コンストラクション、商業銀行、0939)、中国銀行(バンク・オブ・チャイナ、商業銀行、3988)などの決算発表が予定されており、それぞれの市場予想を超えるかが注目されます。更に、明日は五中全会が閉幕するため、閉幕後の政策発表も材料視される可能性があります。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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