株式レポート
10月29日 17時3分
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日経平均は上昇、TOPIXは下落とまちまち 明日はお昼ごろ発表予定の金融政策決定会合に注目 - 市況概況

  1. 概況

    本日の日経平均は32円高と小幅に上昇しました。JPX日経400や新興市場のマザーズ指数も上昇しましたが、TOPIXは小幅に下落とまちまちでした。本日の日本市場は大幅上昇で始まるも、徐々に円高が進行すると上値が重く推移し、日経平均が一時マイナス圏に沈んだ後再びプラス圏に浮上と方向感に欠ける値動きとなりました。昨日の米国市場でダウ平均が200ドル近い大幅上昇となり、ドル円が121円台まで円安が進んだことを受け、日経平均は143円高の1万9046円と1万9000円台を回復して寄り付きました。日経平均は寄り付き後まもなく180円高近くまで上げ幅を広げました。ただ、寄り付き前に発表された9月の鉱工業生産が前月比1%増と市場予想の0.6%減を上回ると、追加金融緩和の可能性が後退したと見る向きが出たのか、ドル円は120円60銭程度まで円高に振れ、日経平均も上げ幅を縮めました。日経平均は10時半過ぎにマイナスに転じると、結局前引けは17円安となりました。後場寄りもマイナスでのスタートとなった日経平均は13時頃に93円安と本日の安値をつけました。日経平均はその後は徐々に下げ幅を縮めて14時15分頃から再びプラス圏に浮上、そのまま小幅高での大引けとなりました。業種別には3%を超える上昇となった精密機器など18業種が上昇、任天堂(7974)の大幅下落が重荷となったその他製品や原油価格の反発を受けて下落した空運業など、15業種が下落しました。

  2. 個別銘柄動向等

    昨日4-9月期の決算発表を行った任天堂(7974)は営業利益が89億円と前年同期の赤字化から黒字転換し、寄り付きは2.6%高と堅調に始まりました。ただ、年内に開始予定と考えられていたスマートフォン向けゲームの配信が来年3月に延期されたことが明らかになると株価は急落、結局東証1部2位の売買代金を集めて9%の大幅下落となりました。同社と資本業務提携を行っているディー・エヌ・エー(2432)も売買代金4位で15%近い急落となっています。売買代金上位銘柄は軟調な銘柄が目立つなか、ソフトバンクグループ(9984)は0.9%高と堅調でした。原油価格の反発を受けてANAホールディングス(9202)は3.1%安、日本航空(9201)は2%安とそれぞれ軟調でした。また、昨日発表した1-9月期の決算発表で、営業利益が前年同期比37.7%増と堅調だった山崎製パン(2212)は10%近い大幅上昇となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】

日経平均は上昇、TOPIXは下落とまちまちで方向感に欠ける1日となりました。明日はお昼ごろに日銀の金融政策決定会合の結果発表が行われます。市場では追加金融緩和を予想する声と見送る声が拮抗しており、どちらになったとしてもマーケットに大きな反応がある可能性があり注意が必要です。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)

【中国株式市場】
上海総合指数が小幅反発

  1. 概況

    本日の上海総合指数は前日比12ポイント高(0.4%)の3,387ポイントと小幅に反発しました(年初来で4.7%高の水準)。また、中国の創業板指数(日本のマザーズ市場に相当)は前日比ほぼ横ばいとなりました。一方、香港のハンセン指数は日本時間16時時点で106ポイント安の2万2850ポイントと続落して取引されています。

    中国市場では、本日閉幕する中国共産党の第18期中央委員会第5回全体会議(五中全会)での決定事項が今晩発表されるとの観測から手控えムードが強い中、小幅に上昇して始まった上海総合指数は前場に前日の終値を挟んで方向感に乏しい展開となりました。後場には買いが優勢となり、3,400ポイントを回復する場面もみられましたが、引けにかけては上げ幅をやや縮め、結局小幅高で取引を終えました。

    香港市場では、昨日の米国株高の流れを受けて、ハンセン指数は反発して寄り付きました。但し、前日の米国のややタカ派的な声明文を受けて、年内利上げ懸念が再び燻っているほか、7-9月期の業績が悪化した本土系金融株への売りも膨らみ、暫くして安値圏に沈んで揉み合う展開となりました。午後に入って、本土市場の上昇が好感され、一時プラスに転じる場面もありましたが、反発は一時的に留まり、軟調が続いています。日本時間16時時点で、公益事業株、商工業株指数、金融事業株や不動産株指数などが軒並み小幅に下落しています。

  2. 個別銘柄動向等

    香港市場では、前日引け後に7-9月期決算で純利益が74%減少したことを発表した中国人寿保険(チャイナライフインシュアランス、保険、2628)が大幅に下落しました。また、通貨を米ドルに連動(ペッグ)しているため金融政策面で米国に追随するかたちとなる香港では、年内の米利上げ開始確率が高まる中、調達資金コスト増への懸念から長江和記実業(Hutchison Holdings Ltd、不動産管理・開発、0001)や、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティ、不動産管理・開発、0016)、恒基兆業地産(ヘンダーソン・ランド・デベロップメント、不動産管理・開発、0012)などの香港系の不動産会社が軒並み軟調に推移しています。

    前日の原油価格の大幅反発を受けて、中国海洋石油(CNOOC、石油・ガス等、0883)、中国石油天然気(ペトロチャイナ、石油・ガス等、0857)、中国石油化工(シノペック、石油・ガス等、0386)、中国神華能源(チャイナ・シェンファ・エネルギー、石油・ガス等、1088)等のエネルギー株が大幅に反発しています。また、カジノの金沙中国(サンズ・チャイナ、ホテル・レストラン、1928)及び銀河娯楽(ギャラクシー・エンターテインメント、ホテル・レストラン、0027)が1%前後値上がりしています。

【VIEW POINT: 明日への視点】

本日閉幕する五中全会の決定事項の概要が今晩発表される可能性が高く、明日の本土市場と香港市場は共にその結果を受けた展開となりそうです。明日の上海総合指数は、本日一時的に超えたものの結局維持できなかった3,400ポイントに再び乗せるかどうかがポイントなりそうですが、年内の米利上げ懸念が上値抑制要因となりそうで、ハンセン指数の上値はやや限定的とみられます。こうしたなか、中国工商銀行(商業銀行、1398)及び金沙中国(サンズ・チャイナ、ホテル・レストラン、1928)などの決算発表が予定されており、それぞれの市場予想を超えるかが注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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