株式レポート
11月2日 14時5分
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ISM製造業と雇用統計に注目 短期的にやや過熱感も - 米国株 Market Pick Up 今週の注目ポイント

先週の米国株式市場
―FOMC声明発表によるアク抜け感などで上昇―

<先週の概況>

先週の米国株式市場は、主要3指数が揃って上昇し、それぞれ5週続伸しました。ダウ平均は5営業日中4営業日で下落しましたが、FOMCの声明が発表された28日に200ドル近い大幅上昇となり、週間ではプラスで引けています。
大手ハイテク企業の好決算が好感されたナスダック総合指数は、ダウ平均やS&P500を上回る上昇率となりました。

米国株式市場バリュエーション

業種別リターン


ダウ平均採用銘柄 週間騰落率ランキング

<上昇>

ダウ平均採用の30銘柄中15銘柄が上昇、15銘柄が下落しました。化学大手のデュポン(DD)は7-9月期の決算が減収減益となったものの、利益が市場予想を上回ったことが好感されて週間で5%超上昇しました。医薬品のメルク(MRK)も7-9月期の純利益が市場予想を上回ったことで買われています。

<下落>

IBM(IBM)は売上高の会計上の計上をめぐって米証券取引委員会(SEC)の調査を受けていると発表したことが嫌気されて週間で3.2%下落し、前週に続いてダウ平均採用銘柄の下落率トップとなりました。

先週発表された主な経済指標

連邦公開市場委員会(FOMC)

日本時間29日の午前3時に連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文が発表されました。「次回(12月)の会合で金利引き上げが適切かどうかを決定する上で」という踏み込んだ表現が追加されるなど、全体としてはタカ派的な内容でした。FRB高官は弱かった9月分の雇用統計後も「12月利上げがメインシナリオである」主旨の発言を行っており、内容としては驚くに当たりませんが、声明文にまで盛り込まれたということが若干のサプライズだったと言えます。
9月の声明文から10月の声明文の主な変更点は以下の通りです。
・家計支出と設備投資の状況の認識を上方修正
・労働市場の認識を下方修正
・前回会合で追加された「最近の世界経済や金融動向が短期的にインフレ率に低下圧力となる可能性がある」という表現が削除
・海外動向を注視→世界経済と金融動向を注視、に変更
・「次回の会合で金利引き上げが適切かどうかを決定する上で」という文言を追加
今後FRBは10月分・11月分の雇用統計を最重要判断材料としながら、世界経済情勢にも気を配り、極端に弱さがある指標が続かなければ12月利上げ、弱い指標が続けば利上げは来年にという経済指標次第の判断をくだすことになりそうです。

今後発表される主な経済指標

10月 非農業部門雇用者数(前月差) 市場予想 +18.0万人 前月 +14.2万人
10月 失業率 市場予想 5.1% 前月 5.1%

6日に10月の雇用統計が発表されます。9月分の雇用統計は非農業部門雇用者数が14.2万人増、7・8月分も下方修正とマーケットの年内利上げ期待を後退させる低調な内容でした。

10月のFOMCで12月に利上げを行うか判断すると改めて表明されたことで、10月分および11月分の雇用統計への注目が一層高まりました。市場予想では非農業部門雇用者数が18.0万人増と20万人増には及ばないものの、やや回復ペースが加速すると予想されています。

マーケットビュー
―ISM製造業と雇用統計に注目 短期的にやや過熱感も―

先週のマーケットビューでは、FOMCでタカ派的な声明が発表された場合の利益確定売りに注意と記しました。結果的にはダウ平均などの主要指数は小幅ながら上昇して5週続伸となりました。
トムソン・ロイターの集計によるとS&P500採用企業の7-9月期決算は、前年同期比1.0%の減益と前週時点の2.8%減益から大きく上方修正されました。エネルギーや素材関連セクターが足を引っ張っているものの、堅調な決算発表が相次いでおり、最終的に増益となる可能性も出てきました。
米国企業の決算が堅調に推移していることは当然米国株にポジティブですが、短期的にはテクニカル的にやや過熱感が出ています。筆者が独自に集計しているS&P500の騰落レシオは、10月30日時点で133%と今年の2月以来の水準まで上昇しています。2月の上昇の際には、ほどなくS&P500が3%ほど下落しました。主要3指数が5週続伸と利益確定売りが出やすいタイミングでもあり、いったんは小幅な調整に注意しておきたい局面と言えそうです。

フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕

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