株式レポート
11月9日 13時19分
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マネックス証券

12月利上げへ大幅前進 - 米国マーケットの最前線

非農業部門雇用者数 10月 +27.1万人 市場予想 +18.5万人 前月 +13.7万人(下方修正)
失業率 10月 5.0% 市場予想 5.0% 前月 5.1%
平均時給(前年比)10月 +2.5% 市場予想 +2.3% マネックス証券予想 +19万人
U-6失業率 10月 9.8% 前月 10.0%
失業者に占める長期失業者の割合 10月 26.8% 前月 26.6%

■圧巻の非農業部門雇用者数

6日に発表された米国雇用統計は、特に注目度の高かった非農業部門雇用者数や平均時給が市場予想を大幅に上回る好内容だった。

9月分が大きく落ち込んでいた非農業部門雇用者数は27.1万人と市場予想の18.5万人を大きく上回り、今年に入ってからの最高を記録した。9月分は+14.2万人→+13.7万人、8月分は+13.6万人→15.3万人とそれぞれ修正された。失業率は市場予想通り前月の5.1%から5.0%に低下し、2008年4月以来7年半振りの低水準となった(グラフ参照)。マネックス証券では非農業部門雇用者数について市場予想を上回る19万人程度の増加を予想していたが、それを遥かに上回る結果だった。

また、正社員としての勤務を希望していながらやむを得ずパートタイマーとして働いている人を失業者にカウントした、広義の失業率であるU-6失業率は、前月から0.2ポイント低下して9.8%となった。こちらも2008年4月以来の低水準である。

■加速の兆しを見せた平均時給

さらに驚きだったのが、加速の兆しを見せた平均時給の伸びだ。同指標は将来のインフレ圧力となるため、高い注目を集めてきたが、これまで前年比2%~2.2%程度の伸びにとどまってきた。リーマン・ショック前は3%台の伸びを記録していただけに、同指標の伸びの鈍さは労働市場に"緩み"が残っている証左としてたびたび指摘されてきた。

ところが、10月の同指標は前年比2.5%と2009年7月以来約6年ぶりの高い伸びとなった(グラフ参照)。もちろん単月の伸びだけを見て判断するのは早計だが、労働市場の引き締まりを示す象徴的な指標となったことは事実だろう。

失業者のなかで27週以上の長期間にわたって失業者でいつづけている失業者の割合が前月の26.6%から26.8%に増加するなど、細かく見ていけばすべての指標が改善したというわけではないが、こちらも改善基調が変わるほどの低調な数値だったわけではないし、利上げ実施にあたって大きな懸念材料になるほどのインパクトはないだろう。

■12月利上げの可能性高まる

9月分の雇用統計が低調で、一時は年内利上げ期待が大きく後退したが、FRBの高官は12月の利上げ開始時がメインシナリオであることを繰り返し発言していた。さらに、10月末に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)の声明文に「次回の会合で利上げを実施するか判断する」との文言が盛り込まれたことで、再び年内利上げ期待が高まった。そのタイミングで雇用統計が市場予想を大幅に上回る好内容となったことで、12月の利上げ実施可能性は大きく高まったと言える。

マーケットも利上げを本格的に織り込みにかかっているようだ。好調だった雇用統計を受け2年債利回りは大きく上昇し、2010年以来約5年ぶりの高水準となった。ドル円も大きく買われて、122円のレンジを突破して123円台をつけている。

株式市場はダウ平均が上昇した一方S&P500は下落とまちまちで、今後の方向性を示唆するような値動きとはならなかったが、マーケットのセンチメントは強気に傾きつつある。S&P500指数は史上最高値更新まで30ポイントあまりまで迫っており、このまま高値更新という可能性もありそうだ。

■用語解説

雇用統計(米国)
米政府による雇用環境を調査した統計。発表される統計のなかでも、失業率(働く意欲がある人口に占める失業者の割合)と非農業部門雇用者数変化(農業従事者を除いた雇用者数の増減)が市場で注目されやすい。通常は月初の金曜日に前月分が公表される。

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(マネックス証券)


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