株式レポート
11月16日 17時51分
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日経平均、米国株安とテロ発生による円高進行で続落 - 市況概況

【日本株式市場】
1.概況
本日の日経平均は203円安の1万9393円と続落しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて値下がりしました。本日の日本市場は朝方に大きく下げ幅を広げたものの、徐々に値を戻す底堅さを見せました。先週末の米国市場でダウ平均が200ドル超下落し、週末にフランスでテロ事件が発生してリスク回避姿勢から122円台前半まで円高が進んだこともあって、日経平均は332円安の1万9263円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後にわずかに下げ幅を広げたものの、寄り付き前に発表された7-9月期のGDP成長率が市場予想を下回ったことで今後の財政政策への期待が高まったことなどから徐々に下げ幅を縮め、結局前場を189円安で取引を終えました。後場の日経平均は1万9400円前後でのもみ合いとなり、後場の高値と安値の値幅は67円と狭くなりました。結局引けにかけてやや下げ幅を広げた日経平均は、203円安での大引けとなりました。業種別には統合交渉が報じられたJXホールディングス(5020)と東燃ゼネラル(5012)などが上昇を牽引した石油石炭製品と鉱業のみが上昇し、残る31業種は下落しました。

2.個別銘柄動向等
東証1部の売買代金トップの三菱UFJFG(8306)が1.2%安となったほか、売買代金3位のトヨタ(7203)、4位の三井住友FG(8316)、5位のソフトバンクグループ(9984)といずれも軟調でした。一方で2位の日本郵政(6178)と6位のみずほFG(8411)は小幅に上昇しています。テロ事件の発生が今後の訪日観光客増加にネガティブに働くとの思惑からか、百貨店各社が2~3%台の下落となったほか、やオリエンタルランド(4661)が3.5%安となるなど、インバウンド関連株は軟調でした。材料が出たところでは、本日の日経新聞朝刊で経営統合交渉を行っていると報じられたJXホールディングスと東燃ゼネラルは、JXが4.2%高、東燃ゼネラルが2.5%高とそれぞれ堅調でした。また、高性能の介護用ロボット開発などを手がけるサイバーダイン(7779)は先週末に発表した4-9月期の決算発表で赤字幅が前年同期から縮小したことに加え、国内大手証券が目標株価を引き上げたことが好感されて7.5%の大幅上昇となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
テロ事件の発生という予想外のできごとで朝方は大きく下げ幅を広げた日経平均ですが、徐々に下げ幅を縮める底堅さを見せました。7-9月期のGDP下振れが今後の政策期待を高めたことが下げ渋った要因でしょう。ただ、本日の日本市場はテロ事件後最初に取引された市場ということで、市場参加者が反応に苦慮した面もあると見られます。今夜の欧米市場が仮に大幅下落となれば、明日以降改めてリスクオフが進む可能性もあると考えられます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)

【中国株式市場】
上海総合指数が小幅反発

1.概況
本日の上海総合指数は前日比26ポイント高(0.7%)の3,606ポイントと小幅に反発し、節目の3,600ポイントを回復しました(年初来で11.5%高の水準)。また、中国の創業板指数(日本のマザーズ市場に相当)は45ポイント高(2.1%)の2,797ポイントと大幅に続伸しました。一方で、香港のハンセン指数は日本時間16時時点で346ポイント安の2万2049ポイントと大幅に続落して取引されています。

中国市場では、中国の証券取引所が信用取引での新規購入に関し必要な証拠金率を現在の50%を23日から100%に引き上げること発表したことから需給悪化が懸念されるなか、日本時間14日早朝に起きたパリ同時テロ事件も投資家心理の重石となり、上海総合指数は大幅に下落して始まりました。ただ、昨日に習近平主席が G20首脳会議で発言し、安定成長の維持に自信を示したことや、国際通貨基金(IMF)が人民元の「特別引き出し権(SDR)」構成通貨入りを正式に提案したことなどが好感され、押し目買いも入り、下げ幅を縮小する展開となりました。上海総合指数は午後に入ってプラスに転じると、引けにかけて上げが加速し、結局節目の3,600ポイントを回復して取引を終えました。

香港市場では、先週末の欧米株安に加え、パリでのテロ事件の影響もあり、ハンセン指数は節目の2万2000ポイントを割り込んで寄り付きました。その後、本土市場の反発が好感されたものの、積極的な買いが出にくく、安値圏での揉み合いが続いています。日本時間16時時点で、公益事業株指数が小幅に下落したほか、不動産株指数や、金融事業株指数、商工業株指数などが1%超下げています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場はほぼ全面安となっています。食品大手の康師傅控股(ティンイー、0322)は15年7-9月期決算で10%減益を発表したことが嫌気され、3%超下落しています。合生元(バイオスタイムインター、1112)は2015年12月本決算の利益が前年同期から90%減少する見通しを発表したことが嫌気され、14%超値下がりしています。また、中国の上海、深セン市場で信用取引に伴う保証金率が引き上げられることを受けて、証券最大手の中信証券(6030)が4%近く下落したほか、海通証券(6837)も4%超下げています。更に、原油価格が大幅に下落したことから、昆侖能源(クンルン・エナジー、0135)、や中国石油天然気(ペトロチャイナ、0857)、中国石油化工(シノペック、0386)などの石油株が軒並み大幅に下落しています。

一方、パソコン大手の聯想集団(レノボ・グループ、0992)は先週に市場予想を上回る好決算を発表したことが引き続き好感され、2%近く続伸しています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
中国の信用取引の保証金率の引き上げやパリでのテロ事件などを受けて、大幅に下落して始まった上海総合指数は結局プラスに転じて節目の3,600ポイントを回復したことが底堅さを示しており、明日の上海総合指数も下値の限られた展開となりそうです。また、本日引け後に食品大手の華潤ビール控股(チャイナ・リソーシズ、0291)の決算発表が予定されており、注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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