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WBCがあるのにプレミア12を開催した野球界の裏事情

降旗 学 [ノンフィクションライター]
【第138回】 2015年11月21日
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 テレビでスポーツ中継を見るとき、たいがいある疑問に駆られてリモコンの「番組情報」を押す。ゴン中山さんはリモコンのことを「チャンチェ」と言うらしい。チャンネルチェンジの略だそうだ。

 んなことはどーでもいいのだが、番組情報を押すのは、その試合がどこのスタジアムで行なわれているかを知るためだ。国内のサッカースタジアムや野球場なら画面を見ればだいたいわかるとしても、ときおり、はて、これはどこのスタジアムだろうと思うことがあるのだ。たとえば、過日のサッカーW杯予選のカンボジア戦などがそうだったりする。

 が、残念なことに、番組情報にはそういう情報が載っていないことも多い。

 試合会場のインフォメーションがないのは、もしかしたらテレビの運動部の方々には「5W1H」という概念がないからかもしれない――、などと思ってしまう私だ。いいのかそれで。報道のイロハだってえのに。

 改めて説明するまでもないとは思うが、5W1Hというのは、いつ(When)、どこで(Where)、誰が(Who)、何を(What)、何故(Why)、どんなふうに(How)やったかを明確にした情報伝達の基本を言う。

 私が記事を書くぶんにはそれでいいのだが、最近のビジネスシーンでは「5W3H」とか「6W2H」のようにバリエーションが増えるらしい。Whomや How many、How muchなどが入るのだとか。社会人の基礎なのだそうです。ご存じでしたか?

 という話も本編には関係なくて、テレビを見ていてもどこのスタジアムで試合が行なわれているかわからないから結局ネットで調べることになるのだが、そんなことが気になるのは私だけなのだろうか。

 たいへん愚痴っぽい導入になってしまったのは、木曜日に行なわれた「世界野球WBSCプレミア12」の決勝トーナメント準決勝で侍ジャパンが韓国代表にまさかまさかの逆転負けを喫したからだ。

 八回を終えた時点で日本のリードは三点。韓国チームを相手にしたときの三点差は決してセーフティリードとは言えないが、しかし、それでも、まさかまさかの逆転劇だった。結果だけを見れば、韓国チームの勝利への執念がサムライに勝っていた試合だったのかもしれない。

 試合をご覧にならなかった方のために簡単に経過を説明すると……、侍ジャパンの先発は北海道日本ハムファイターズの大谷翔平くんだ。一九九四年生まれの二一歳。日本の若きサムライだ。ともすればダルビッシュ投手をしのぐ投手に成長するやもしれない日本の宝でもある。

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降旗 学[ノンフィクションライター]

ふりはた・まなぶ/1964年、新潟県生まれ。'87年、神奈川大学法学部卒。英国アストン大学留学。'96年、小学館ノンフィクション大賞・優秀賞を受賞。主な著書に『残酷な楽園』(小学館)、『敵手』(講談社)、『世界は仕事で満ちている』(日経BP社)他。


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