他メディアとの組み合わせ
による統合マーケティング

 では、多くの人の認知を得る段階で、メッセージとなるキーワードをどのような形で伝えるのが有効だろうか。

 ツイートには、「#」の後ろに任意の文字列のある記載が見られることが多い。これは「ハッシュタグ」(例:1ページ図の2「#話題の映画」)と呼ばれ、そのツイートが何に関するトピックかを表すものだ。あるいは、多くのツイートの中から特定の話題に関するツイートだけを選別する、検索キーワードとしての役割も持っている。

 最近では、製品に関するツイートを促すためのハッシュタグをテレビCMで放映する企業や、製品発表会やセミナーで、スクリーンに大きくハッシュタグを映し出す演出を行う企業も増えてきた(3ページイメージ図参照)

 あるメーカーのキャンペーンでは、テレビCM内にハッシュタグを提示したことで、ツイート件数が5倍に膨らんだ例もあるという(下グラフ)。

graphハッシュタグが付いていたテレビCMの放映直後の方が、付いていないテレビCMの放映直後よりもツイートが大きく増える傾向が見られた。 ■データ出所 : Video Research and Twitter
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 このように、わずか数文字のキーワードを提示するだけで、多様なメディアとの統合的なマーケティングが実現できることも、Twitterの強みの一つといえる。マスメディアで企業が一方的にメッセージを送るだけの手法に限界がいわれる中、メディアが持つ利点を組み合わせ、消費者の声に耳を傾けながらコミュニケーションを行う手法は、今後、マーケティングの主流となっていくだろう。

「Twitterは、サイレントマジョリティの意見をタイムリーに可視化し、議論の場を提供するプラットフォームです。今もなお発展中であり、マーケティング分野でTwitterが実現できることに、ぜひご注目ください」