株式レポート
11月30日 17時19分
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日経平均は重要イベントを控え積極的な買いが入りにくいなか中国株への警戒もあって続落 - 市況概況

日経平均は重要イベントを控え積極的な買いが入りにくいなか中国株への警戒もあって続落

【日本株式市場】
1.概況
本日の日本市場は続落となりました。先週末の米国市場が感謝祭の翌日の短縮取引で市場参加者が少なく方向感に欠ける展開から小幅に高安まちまちとなるなか、日経平均は26円安の19,857円と小幅に下落して寄り付きました。寄り付き後に下げ幅を広げた日経平均は19,800円を割り込んで120円安余りまで下落しましたが、寄り付きの売りが一巡すると切り返し高値を試す動きとなりました。しかし、寄り付き直後に付けた高値を抜けず戻し切れなかったことで、やや弱含み19,800円台前半で軟調に推移し前場は76円安の19,807円で取引を終えました。後場は水準を切り下げてのスタートとなりました。日経平均は19,800円を割り込んで前場の安値をやや上回る水準で寄り付くと、昼休み時間中に中国の上海総合指数が3,400ポイントを割り込んで下げ幅を広げていたこともあって直ぐに前場の安値を下回り170円以上下落し19,700円手前まで下げました。日経平均は19,700円を割り込むことなく底堅さをみせたことで持ち直し19,700円後半まで戻しましたが、19,800円を前に上値は重く、その後は19,700円台半ばから後半で推移しました。結局、日経平均は136円安の19,747円と続落で取引を終えています。一方で新興市場では東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均が小幅に上昇しています。なお、先週末に2兆円を割り込んだ東証1部の売買代金はMSCI指数の銘柄入れ替えに伴うリバランスもあって2兆9090億円と大きく回復しています。

2.個別銘柄等
主要半導体製造装置7社合計の2015年10-12月期の受注額が2800億円前後と7-9月期に比べ1割弱増え3四半期ぶりプラスに転じ受注に底打ちの兆しが見え始めたとの報道を受けて東京エレクトロン(8035)や日立国際電気(6756)などが堅調となりました。また、ジャパンディスプレイ(6740)は2016年春に石川工場に試作ラインを整備して技術を確立し、スマートフォン向け有機ELパネルの量産を2018年春に始めると伝わったことで買いが先行し一時3%以上上昇しました。アップル(AAPL)がiPhoneに3年後に有機ELパネルを採用する予定と報じられるなか、液晶パネルをアップルに提供してきたジャパンディスプレイの業績が悪化するのではとの懸念から26日に7%を超える大幅下落となりましたが、有機ELパネル量産とのニュースで懸念が一旦後退しました。しかし、買いが続かず結局小幅に下げて取引を終えています。さらに外資系証券による目標株価や投資判断の変更に反応したのがスタンレー電気(6923)と丸紅(8002)で、スタンレー電気が目標株価の引き上げを受けて5%近く上昇したのに対し、丸紅は投資判断の引き下げを嫌気した売りで3%以上下げています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
今週は重要イベントが目白押しです。12月1日には中国製造業PMIや米ISM製造業景況感指数の発表が、3日には追加の金融緩和が見込まれているECB理事会が、そして4日には米雇用統計の発表やOPEC総会などが予定され、さらに2日と3日にはイエレンFRB議長の講演や議会証言もあります。本日は重要イベントが次から次と控えていることで積極的な買いが入りにくいなか日経平均は3桁の下落となり20,000円の大台から少しだけ遠ざかりましたが、今週も重要イベントをこなして先週に何度かトライしながら回復できなかった日経平均の大台を上回れるかが引き続きポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)

【中国株式市場】
上海総合指数が小幅反発

1.概況
本日の上海総合指数は前日比9ポイント高(0.3%)の3,445ポイントと小幅に反発しました(年初来で6.5%高の水準)。また、中国の創業板指数(日本のマザーズ市場に相当)も23ポイント高(0.9%)の2,672ポイントと小幅に反発しました。更に、香港のハンセン指数は日本時間16時時点で71ポイント高の2万2139ポイントと小幅に反発しています。

中国市場で上海総合指数は寄り付き後すぐにプラスに転じると一時34ポイント高まで買われましたが、新規公開株(IPO)再開での需給悪化懸念が重石となったうえ、証券大手に対する法令違反調査も引き続き市場心理にマイナスに働き、下落に転じると下げ幅を広げ一時3%以上下げる場面もみられました。しかし、その後、銀行や不動産株などに押し目買いが入り、後場に下げ幅を大きく縮めると再びプラスに転じ、結局小幅高で取引を終えました。

香港市場でハンセン指数は、中国のIPO再開が嫌気され下落して寄り付きました。その後、中国本土市場の乱高下を受けて、前週末の終値を挟んで揉み合う展開となっています。日本時間16時時点で、不動産株指数、金融事業株指数及び商工業株指数が上昇する一方、公益事業株指数が小幅に下落しています。

2.個別銘柄動向等(香港マーケット、日本時間16時時点まで)
香港市場では、インターネットソフト大手の騰訊(テンセント・ホールディングス、0700)が外資系のアナリストによる目標価格引き上げを受けて約1%上昇しています。また、昆侖能源は中国石油天然気(ペトロチャイナ、0857)の都市ガス子会社からの権益譲渡が引き続き好感され2%超値上がりしています。更に、パソコン大手の聯想集団(レノボ・グループ、0992)も2%超上昇しています。

一方、中国証券当局の調査を受けて海通証券(6837)が2%超下落しています。また、保険の中国人寿保険(チャイナライフインシュアランス、2628)が約2%下げたほか、中国平安保険(ピンアン・インシュアランス、2318)も1%超下落しています。更に、電力の価格設定などを含む電力体制改革の発表を受け、華潤電力控股(チャイナリソーシズパワー、0836)をはじめとする本土系の電力株が軟調となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
本日は中国本土市場でのIPOの再開や証券当局による大手証券への調査などを背景に一時割り込んだ節目の3,400ポイントを回復したことで上海総合指数は底堅さをみせました。しかし、需給悪化懸念や投資家心理の悪化などが引き続き相場の重石となりそうで、明日の本土市場と香港市場は共に上値の重い展開となりそうです。こうしたなか明日は日本時間10時に政府から発表される中国製造業PMIと10時45分に発表される財新中国製造業PMIが注目されます。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 林 宇川)

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